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2008年11月27日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
さて、「かみぽこ政治学」です。

読者の方々からの
リクエストもあることなので、
これからは少し、
外交・国際関係について
書いてみたいと思う。

最初に、私が常々考えていることを
提唱してみたい。それは、

「グリニッジ標準時」の国際関係

を分析することだ。

これは、「グリニッジ天文台」がある
英国を中心にして、
西に米国、極東に日本が位置する
世界地図で国際関係を
考えてみるということ。

この世界地図を見ると、
米国と欧州は
大西洋をはさんで近く、
この外側にロシア・中国が対峙する。
そして、中東は地理的に隣接した
米欧に対抗しているという図である。

そして、日本と米国の距離は、
東と西の端だから
実は非常に遠いということになる。

一方、日本では「太平洋」を中心に
国際関係を見ようとする
傾向があるように思う。

それは、日本が地図の中心で、
西に欧州、東に米国が位置する。

これだと、日本・米国・中国・ロシアが
国際関係の中心になり、
その周辺に欧州、インド、東南アジア、
中東、アフリカなどが
位置することになる。

この地図を見ていると、
国際関係においては
日米関係が最も重要で、
それに対峙する中国・ロシア、
欧州は蚊帳の外であり、
中東やインド・パキスタンは
覇権国・米国からは
遠く離れた国々と
いう感じになる。

この世界観に違和感を持つ人は
少なくないだろう。

要は、日本でしか使われていない
日本中心の「世界地図」ではなく、
世界中で一般的な
「グリニッジ標準時」中心の
世界地図を見て国際関係を考えてみると、
日本から見えるものとは違った
国際関係の風景が見えてくるように思う。

今後、「かみぽこ政治学」で
外交・国際関係を扱うものは

「グリニッジ標準時の国際関係」

という新しいシリーズとして、
書いてみたいと思う。

さて、本題に入るけれども、
今日は、日米欧の先進国に
中国、インド、ブラジルなど
有力新興国を加えた
主要20カ国・地域による
金融サミット(G20)のことを
取りあげてみたい。

G20における麻生首相の行動を
評価してみたいのだけれども、
私はG20には

「首脳外交の場」と
「金融危機克服のための場」

という2つの側面が
あるということを
まず指摘してみたい。

G20における麻生首相の行動を
論評するものは多いけれども
どれもいま一つピンとこないのは
この2つの場というものを
きちんと分けて整理せずに
論じているからじゃ
ないかと思っている。

それでは、その2つの場における
麻生首相の行動を、振り返ってみたい。

「首脳外交の場」としてのG20:
言うまでもなく、
G20は国際通貨体制における
主導権争いの場だった。

仏露は多極的な基軸通貨体制を目指し、
英国は世界共通通貨を作る構想を
示唆して対抗した。

英国も仏露も新興国首脳に
根回しをして主張を通そうとし、
新興国側も影響力拡大を狙って動いた。

一方、麻生首相は、

「ドルの覇権体制の永続」

を主張したが、
あまり支持は得られなかったようだ。

また、国際金融システム改革においても、
仏露がヘッジファンドなどの規制を主張し、
米英と対立した時に、
麻生首相が両者の間の調整役を
果たすことはできなかったようだ。

それは、海外メディアが、
「首脳外交の場」での日本の存在を
完全無視していたことでわかる。

「資金援助」を表明したら交渉力は消滅する:
麻生首相がG20の「首脳外交の場」で
存在感がなかったのは、
「かみぽこ政治学」では
これまで何度も論じてきたように、
「資金援助」が強い外交カードとなるのは、
それを与える直前までで、
そのカードは援助を与えた瞬間に
消滅するものだからだ。

つまり、G20で麻生首相が
国際通貨基金(IMF)向けの
最大10兆円に上る
資金支援方針などを表明した
まさにその瞬間に、
日本は首脳外交での
交渉力は失っていたのだ。

それは、中国やサウジアラビア、
アラブ首長国連邦(UAE)などが、
IMFへの資金拠出要請に応えず、
駆け引きをしながら
IMFにおける発言権を
強化しているのと対照的だ。

つまり、もし麻生首相が
首脳会議で交渉力を持ちたかったら、
資金援助を早々に表明せず、

「日本は資金援助の用意はあるが、
日本国民の税金を無駄遣いはできん。
資金援助は、あんたら(諸外国)が
この危機をどう考えるか次第だ」

と、べらんめえ調で
言い放てばよかったのだ。

そうすれば、仏露も米英も新興国も
日本を無視できなくなっていただろう。

「金融危機克服の場」としてのG20:
ここまでG20を
「首脳外交の場」と見てきたが、
そもそもG20は、
金融危機克服のための
会議のはずである。

そう考えると、
ちょっと違った側面が見えてくる。

例えば、「首脳外交」では
日本を完全無視した海外メディアも、
金融危機克服策としては、
日本の資金支援策を
きちんと取り上げているのだ。

英国の経済誌The Economistは、
G20について、

「この週末だけで
ルールを書き換えることは
できなかった。

しかし、いくつかの
有益なことは成し遂げられた」

と評価している。

具体的には、G20での合意には
グローバルな資本市場と国家主権の
激しいせめぎ合いが認識され、
新しい大胆な改革こそないが、
G20がそれぞれやるべきことが
列記されていると指摘している。

そして、漸進的な国際金融体制の
「修復」の必要性は明記されており、
日本のIMF向け10兆円資金支援を

「特に(particularly)」

紹介している。

現在、金融危機で外貨不足に陥る
新興国や途上国が相次いでおり、
IMFの機能・財源強化は急務だ。

だから前述のように、
中国などが資金拠出を渋ることで
発言力を強化しているのだが、
それとは別の次元で、
日本の資金援助は「感謝」されている。

「金融危機克服の場」としてのG20で、
日本の存在感は小さくないのだ。

麻生首相は「日本の存在感」の意味をわかっているか:
要するに、G20において
日本は資金援助を早々と表明したために、
「首脳外交の場」における交渉力を失ったが、
「金融危機克服の場」では
外貨不足に陥る新興国・途上国を救い、
「感謝」されたというのが、フェアな評価だ。

しかし、会議後の記者会見で、
麻生首相は

「今後も新しい世界経済と金融に対応した
国際的な経済システムの実現に向け、
引き続きリーダーシップを発揮する」

と語った。これは、
日本の資金援助は「感謝」されたが、
会議の「主導権確保」には
失敗したのだということを
麻生首相が理解できてないことを
示している。

私は常々思うけれども、
日本は国際社会で
「主導権確保」したいのか、
単純に「感謝」されればそれでいいのか、
どちらが目標なのか不明確である。

そのために日本外交は
迷走しているように思える。

近年、特に小泉政権以降、
リーダーは国際社会で
主導権を確保しようとしてきたが、
外務省・財務省・経産省など事務方は、
それに付いてきていない。

事務方は相変わらず
「事なかれ主義」

で、国際社会での
日本の主導権発揮に消極的だ。

日本は国際社会の中で、
どちらに向かうべきなのか、
明確にしたほうがいい。

魑魅魍魎が跋扈する
国際社会の中で
主導権を握りたければ、
自らもそうならねばならない。

日本はそれでいいのか。
小さな感謝を得ることを積み重ねて、
少しずつ尊敬を得ていくことも、
国家としての1つの見識である。

日本は国際社会で
どういう生き方をしたいのか、
国民的な議論が必要ではないだろうか。

日本を無視する世界の首脳たち:最後、G20の陰で、
プーチン・ロシア首相の訪日が
延期となったことが、
小さく報道されていた。

近年、訪日する外国首脳が
激減していることが気になる。

また、同じ会議に出席しながら
首脳会談を拒否されるケースも
目立っている。

G20で麻生首相は、
ブッシュ米大統領と会談できなかった。
(その後、APECでようやく会えましたが。。。)

APECでは、中南米の首脳と
資源確保のために
熱心に会談していた
中国・胡錦濤国家主席とは
立ち話のような会話が
できただけだった。

サルコジ仏大統領に至っては
洞爺湖サミットで来日していながら、
日仏首脳会談を拒否して
帰国してしまった。

これは、日本の首相の
政権基盤が脆弱なことを、
諸外国が知っているからだ。

国内を説得する力のない首相とは、
会談しても時間の無駄だと
思われているからなのだ。

強い外交交渉力の源泉は、
国内の強い政権基盤である。
麻生首相が、外交で得点を稼いで
国内の難局を乗り切りたいと思うなら、
まずこのことを
しっかり認識すべきだと思う。

それでは、またね。

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最終更新日  2008年11月28日 02時33分15秒



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