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カテゴリ:アート関連
その日は、朝から晴れていた。 11時集合という話で、一応早めについた方がよいかと思い、9時過ぎにうちを出る。10:30ころ会場入り。 大ホールに入ると、H川先輩が、家族連れで来ていた。 自分が高校1年生の時の3年生。正直彼と吹くのは、しごかれた日々の記憶がトラウマのごとくよみがえって、胸が苦しかったのだが、10数年ぶりに会った彼は既に3児の父。さすがにもう隣から罵声とか、ペンとか、蹴りとか、いろいろ飛んでくることはないなとようやく安心する。 そう、ほかのパートはあまり偏りなくいろんな世代が集まっているのに、サックスは、H川先輩と私、そして当時副顧問だったK先生と、若手1人という偏った編成。私は1人で18年前高校1年生のころにタイムスリップしていた。無敵の3年時ではなく、初心者の1年生なのが、痛い。 午前のリハーサル第1弾。マリオスのステージに初めて上がる。ライトがまぶしい。楽器を持って、ステージに上がるのはいつ以来だろう。しんみりしてしまう。 まあ、大きな事故もなくフツウにリハ。 昼食は、H川先輩と、今回私たちを呼んでくれたトランペットのHさんと連れ立って30代グループでむら八(フェザン)。 消息ネタがとにかく尽きない。●●はどこにいて、何をやっていて……そんな話ばかり。あとはあの頃実は……というカミングアウト系の話も数多。えー!そんなことになってたなんて! とりあえず、知ってる範疇で鬼籍に入った人間はいないようだということはわかった。 午後は現役のリハーサルをぼんやり眺めながら過ごす。 H川先輩がぶつぶつ言うので、「自分らも昔はああだったんですよ」と突っ込む。 それにしても最近の子は、いい音を出していると思う。 1994年の金管中音域はズタズタだったからなぁ~(涙)。 トロンボーン3本より、当時3年の私が吹いてたテナーの音のほうがでかくて、“どうして金管より大きい音が出るんだ!”と先生に怒られたというしょうもない記憶が、よみがえらなくてもいいのによみがえる。 夕方からリハーサル第2弾。ステージの光や空調などなどで、リードがすぐに乾く。 ここで、御大のタクトがやけにゆっくりになっていく。ま、まさか、疲れてしまったのか……!? 御大のテンポが遅くなると、息が持たなくなるんですよ。 リハの最後に、打楽器の方からテンポ上げてほしいという嘆願が出て、それを実践する時間もなくリハーサル終了。 その頃、管楽器の多くが“走ろう”という決意を秘めたとか? ということで、本番に向けてスリルが高まる。これ、昔と変わらないなぁ。 そして、本番。 テンポの問題は、無事に解消。もたつくことなく、メリハリが利いた流れるような演奏でした。と自画自賛(笑)。 ただ、コンダクターが最後間違ったのを、私たちは見逃さなかった。まあ、それもよくあること、昔から何も変わらない。勢いで押し通せばよいのだ。 夜は打ち上げ。 駅前の「うま舎」。 出演者もそうでない人もおっさんばかり5~60人(!) ここで、やっぱり私が1年生の時に3年生だったI先輩が合流。彼との再会も卒業以来。相変わらずさわやかで飄々としている。とはいえ、ここまでいろいろ波乱万丈の人生だったらしい。うーむ。 宴は結局30代による2次会すぺいん倶楽部に流れ込み、2時ころお流れ。 「またやろうな」 と別れ際に誰ともなく言ったのが、印象的だった。 ホントにまたやるんですかと……。 高校の部活なんて、その時限りの出来事のはずなのに、なぜか30過ぎた今でもこうやって集まって吹いて、飲んで、騒いでいる。上の齢の人たちも、まだ若い子たちも、今いろんなところでいろんな生き方をしている人間がいて、程度の差こそあれ、多分同じような3年間を経て、同じような今の風景を見ているのだろう。 不思議なものだ。 今回無事?に勇退された治雄先生には心からお疲れ様でしたと、ありがとうございました。 そして、今回の演奏会のためにご尽力いただいた関係諸氏の皆々様にも改めて御礼申し上げる次第です。ありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010年08月30日 22時18分32秒
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