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2006年02月14日
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物語ラテン・アメリカの歴史

  書名  物語 ラテン・ラテンアメリカの歴史
  著者  増田 義郎
  出版社 中央公論
  ISBN  4-12-101437-5

まずこの本の特徴から。

  • 特定地域の歴史書が恐竜時代から始まる例は少ないと思う。教科書ならあるけど。
  • 統計データがやけに多く登場する。(人口、生産規模など)

といったところでしょうか。

この本の後書きにあるように、確かに日本では中南米の歴史というのはあまり知られていません。興味の中心が西洋、北米、そしてアジアに偏っています。だからこの本は多くのことを教えてくれました。例えば、

  • ブラジルにおける疫病と現地民の死、という事態をうけて多くの黒人奴隷がブラジルに移送された。
    これが南米サッカー界の中でブラジルがとりわけ多くの黒人選手を抱え、そして彼らの力がブラジルをして世界大一等のサッカー大国足らしめたと言えるだろう。
  • アルゼンチンはブラジルとは反対に白人が多い(だから白人選手が多い)が、それは19世紀に大規模に行われた原住民の掃討により白人移民が流入したため。
  • どうしてスリナム(たしか、ダービッツの祖国?)がオランダ領になったか。
  • ウルグアイ(W杯2度制覇)という国は、政治的な駆け引きの中で英国の干渉により生まれた。

など、私のごときただのサッカーファンにとっても興味深い歴史的事実に出会えました。そういう意味では、中南米を少しでも理解する役には立ちました。

ただし読んでいておもしろいか、というとそれほどでもありません。タイトルに『物語』を名乗るほどには、おもしろく物語られてはおらず。まあ教科書よりはましという程度です。
ただ図表が比較的充実しているのと、中南米特有の用語を一覧にした用語集が巻末についていること、関係国間の係わりが分かりやすく記述されているので、歴史を学ぶ上では有益でした。

北米を含む新大陸の歴史を考える時、先住民族(マヤ、インカ、アメリカ先住民など)がほとんど歴史的記録を残していなかったため、どうしてもその歴史記述は征服者側の記録に頼らざるを得ません。
そんななか中南米は良くも悪くも独自の社会を作り上げて来て、そしてその中でサッカーのもつ意味合いは恐らく他の地域よりも大きいのでしょだ。
しかし本書は政治・経済を中心に書かれておりサッカーを始めとする南米の文化にはほとんど触れられていません。それが大きな不満点でしょうか?その部分は別の書物で補うしかないのでしょう。

<総合評価>
 お薦め度  ★★★☆☆
<個別項目評価>
 図表充実度 ★★★★☆
 物語の出来 ★★☆☆☆
 年表の出来 ★★★☆☆





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最終更新日  2006年02月14日 12時24分43秒


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