ここらへんでqwertyキーボード搭載機としての、ぬりかべE61の文字入力機能を私なりに評価して見ることにしましょう。
比較対象は言うまでもなくヤナザウC3200およびC760です。
このブログのごく初期、
日本語入力の悩み (私のザウルス使用法?)などというタイトルでZaurusの日本語入力機能について、ぐだぐだ書いたことがあります。
その時書いたのですが、ともかく私のスタイルは「できるだけ長く入力して、一気に変換」です。これを前提に今回も評価します。
評価は3つのパートに分けて行います。
- キーボード自体の出来
- まずはしばしばスマートフォンの定義の一翼を担うqwertyキーボードですが、さすがにZaurusとは比ぶるべくもありません。
キーピッチ、キータッチともにヤナザウC3200にも及びません。いわんや、C760との比較においておや。
ですがそれはやむを得ないことです。もともとのサイズが全然違うのですから。
サイズを勘案すると、十分合格点が上げられます。ただ、こういったものは慣れの要素が大きく、もっと使い込むともっと使えるようになる可能性があります。
実際、購入当初は不満たらたらだったヤナザウC3200のキーボードですら、相当慣れてきましたから。
一方、結構ユーザーの間で不満が高いスティックポインタはそれほど嫌いじゃありません。ただ剛性感が不足しているような気がして、耐久性に一抹の不安を覚えます。
あと、Zaurusと決定的に違うのはキーの数に起因する使い勝手。これは次の節に書きます。
- 入力モードの出来
- 記号の入力が面倒なのはいかんともしがたいです。特に入力モードごとに入力出来る記号が異なるのは、まだ慣れません。覚えられません。
またアルファベット入力モードの時、最初の文字が勝手に大文字になる場合があるのも、(アルファベット文化圏の人からすれば常識的な話で、ありがたい機能なのかも知れませんが)「入力者の意志を無視する」ということから言えば、私好みではありません。
またそうならない時もあり、どういう仕様かが掴み切れていません。困ったものです。
ただそれ以外はおおむね慣れました。願わくば、山田さんも書いておられるように日本語モードで入力してからアルファベットに戻す、とかは出来ません。これが出来るだけでも随分使い勝手が良くなるのに。
- 仮名漢字変換機能の出来
- これは比較的、良く出来ていると思います。Zaurusがうまく変換出来ない「おおきくかわるかのうせいがある」も一発で変換します。
うわさではぬりかべE61の仮名漢字変換エンジンはATOK系列、らしいですがさすがです。
一方、大きな不満点もあります。ぬりかべE61で一度に入力出来る文字数は全角16文字まで。一方のヤナザウC3200は40文字。「できるだけ長く入力して、一気に変換」スタイルの私には辛い仕様です。
しかしそれはまあ我慢出来ます。どんなものにも容量の限界という物があるのだから。
でも問題は限界まで文字を入力した時の挙動です。簡単に言うと、
ヤナザウC3200 先入れ優先
ぬりかべE61 後入れ優先
なのです。
どういうことかというと、
ヤナザウC3200は40文字入力すると、それ以上キーをいくら打っても何も変化が起きない。一方ぬりかべE61は、16文字入力した後に続けてキーを打ち続けると、最後に入力した文字が16字目になる、ということです。分かりにくいですね。
- ヤナザウC3200 40文字目が「が」なら後から何を入力しても最後の文字は「が」のまま
- ぬりかべE61 16文字目が「が」で、そのまま入力を続けて最後の文字が「や」なら16文字目は「や」になる。
ぬりかべE61の挙動は変だと思いませんか?だって、この例の場合「が」というのはその直前の文字と関係のある文字です。例えば、「これが」と言った具合に。なのにぬりかべE61では「これや」と全然違う意味に置き換えられてしまうのです。
これは困ったものです。結果として、ユーザーは常に自分が16文字目を入力していないか、確認する必要があります。これでは「思考をそのまま文字にする」のには妨げになります。
いま、私がぬりかべE61に抱いている最大の不満はこれです。ふぅ。
ちなみに予測入力機能は一切使っていません。購入後、すぐに設定をオフにして今に至ります。私はこの手の機能にちょっとアレルギーがあるのかも知れません。
あと、上記のZaurusの記事で言及していたZaurusでの問題点についてですが
- 1.学習機能
- 今のところ、特に気になる点はありません
- 2.誤入力の修正が面倒
- 修正方法はほぼZauusと同じであまり使いやすいとは言えませんが、そもそも一度に入力出来る文字数がずっと少ないので、カーソルの移動量も少なく、それほど苦痛ではありません
- 3.ユーザー登録単語の優先度が高すぎる
- これはまだそんなにユーザー辞書に登録していないので分かっていません
- 4.文節の判断が今一賢くない
- これは上記でも少し言及しましたが、おそらくZaurusより賢いと思います。十分納得出来ます。ただし、ここでも「そもそも入力出来る文字数が少ない」が影響している(間違った文節判断をするほどの文字数じゃない)可能性もあり、手放しで評価出来る訳ではありません
- 5.単語登録の「見出し語」に記号が使えない
- これはぬりかべE61でもだめでした。ユーザー辞書の登録時の「読み」欄に入力する際は入力モードが「かな」固定になります。(このモードは他では出てこないものです)
まあそもそも、このZaurusでの不満は「記号がすぐ入力出来る」ことから来ています。ぬりかべE61では記号入力が面倒なので、こんなことをしようとは思えません。だから不満点にさえなりません。
ユーザー辞書の使い勝手とかは、まだ使い込んでいないので評価出来るに至りません。また時間があれば取り上げます。
ぬりかべE61で長文を入力したことはまだありません。
ひとつにはノートの機能不足もあるでしょう。
でも、必要に迫られればするでしょうが、今は
長文入力→ヤナザウC3200
素早くメール/メモ書き→ぬりかべE61
と棲み分けが出来ています。
ちなみに
先日の川崎戦の記事は、ぬりかべE61で試合中に取ったメモをヤナザウC3200に
赤外線で転送し、編集/アップした物です。結構、ミスタッチとかが出るので試合観戦しながらのメモ取りはきつかったです。