カテゴリ:国語
遅かりし、ですが森絵都さん、三浦しをんさん、受賞おめでとうございます。
直木賞 中学受験では常連の森絵都さん、ことに アーモンド入りチョコレートのワルツ 出版社: 角川書店 (2005/6/25) ASIN: 4043791011 がしばしば出題されているようですが、私は敢えて「つきのふね」をご紹介したいと思います。 出版社: 角川書店 (2005/11/25) ASIN: 404379102X 思春期に誰もが一度は対面する「あと一歩の勇気が足りない」場面。 そこでどう変わるか。どう変わらないか。 何が正しくて、何が正しくないのか。間違っているのか。 人の弱さ、過ちをぐいとつきつけ、それでいて必ず優しい。 深くて辛くて優しい。森さんの均整の取れた文章で思春期の弱さ、痛さを もう一度眺めることができます。悪ぶっていても文章がとがらないのが 私は好きです。 受験で取り上げられる本には大人が子供時代を振り返ってみて感じ入る本が 多いようですが、「つきのふね」は真っ最中のお子さんが読んでも ひきつけられるものがあると思います。 さくらちゃんと同じ過ちをしていれば尚、引き込まれるものがあるでしょう。 「アーモンド入りチョコレートのワルツ」 よりちょっと悪い子で、 でもチョイ悪のいたたまれなさが作品に奥行きを与えていると思います。 素材文になるかな。長文を切り取ると人を試すような場面もあるので、 比較的短い文章を読ませる学校向き。読解より、文章を読ませて、 自分がどうするかを書かせるといった出題をされるかもしれません。 実際、大人でもその場面になったらどうするか考えますね。 人物を見るのには良い材料だと思います。 元気が出てきたら江國香織さんの「神様のボート」をとりあげます。 これも少女の成長物語で魅力的な作品です。 かしこ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.08.03 22:07:27
コメント(0) | コメントを書く
[国語] カテゴリの最新記事
|
|