カテゴリ:国語
美しい文章とはどんな文章だろう・・・と思い、谷崎氏の著作を再読することにしました。
美しい文章と言えば、志賀直哉氏ですが、実は私はあまり好きではありません。おそらく初めて読んだのが中学生と幼すぎたのでしょう。自分が弱いから志賀氏の強さに萎えるのかもしれません。それに私は青森訛りがうかがえる小説も大好きですから。もちろん余分なものをそぎ落とした簡潔さにしびれることは間違いないです。 子供の定番は『清兵衛と瓢箪』 『小僧の神様』 の2作品です。 もちろん私の大好きな芥川龍之介氏は美しい文章の書き手です。短文畳み込み式ですね。しかし敢えて候補からはずす理由は既に彼の主要作は子供らに読み聞かせ済みなのと、ここ数年で一度出題されており、再度出題される可能性は少ないと踏んだからです。 しかし、彼は少年少女への啓蒙に熱心で多くの児童小説も物しており、美しい文章を青少年に紹介するなら必見の作家です。 志賀直哉氏の簡潔な短文の対極にあり、尚美しいのは谷崎 潤一郎氏と私は思います。これ、志望校の問題文を当てにいってます。ははは。 今時はやりの簡潔な文章という観点では谷崎氏は上がってきません。もうね、コテコテですもん。文章も長いし。でもねえ、美しいんです。とろぉりとろけるうっとりとするような文章です。私は少年少女文学館のシリーズから読み聞かせましたが、「小さな王国」にクールボーイが意外と食いついてきました。聞きなれない古風な言い回しが格好よく聞こえたらしいのです。 後は・・・有島武郎氏の一房の葡萄、森鴎外氏の『山椒大夫』あたりかなあ。クールボーイには一房の葡萄と高瀬舟を読ませましたが、どちらもひびかなかったようです。ちょっと道徳くさかったので敬遠されたのかもしれません。川端康成氏の「伊豆の踊り子」はちょっと乙女チックだったらしく、スーパーボール好みでした。 文豪と言われる方々の中でも美しい文章という観点でピックアップしてみました。 講談社さんが出している少年少女日本文学館のシリーズは難解な語句に解説がついていて、小学生でも文豪の作品に触れることができる良い本だと思います。何冊か「私の好きな本」が自宅にあります。おススメです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.09.27 02:15:53
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