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カテゴリ:自閉症と情緒
自閉症の子は、人と遊んでいたり、会話をしていても、ふと自分の世界に入ってしまうことがあります。。ボーとした感じになったり、ボーとした感じで何かわけのわからないことを話したりすることがあります。
情緒的に生後1-2か月頃の集中性の情緒が現れる前の段階の子は、喜びが乏しくボーとした感じでフラフラしたり、何かをジーと見たり、何かを黙々とやるといった行動を示します。新生児がそのまま幼児や児童になったらこんな感じの行動をするであろうなと思われます。 新生児でも、何かをジーと見つめることがあります。これは何か興味のあるものを積極的に見ようとして見るよりは、見えたものを見てしまうという感じのものです。目をそらすことができないという感じです。目の前にモノを持っていって、見たら動かしても見続けます。追視するのです。これも、いったん見たら目を離せなくなって、見続ける現象と考えられます。このような見方は、子どもにとっては見たくなくても見てしまうということで「強制的注視」と呼ばれています。見たくて見るわけではないので「受動的注意」とも呼ばれています。 このような「強制的注視」「受動的注意」は、精神的に不活発なときに現れます。積極的に何かを見ようとしたり見たくないと思うほど、精神が活発でないわけです。そしてたまたま見えたものを見続けてしまうわけです。その刺激に精神が吸収されてしまっているので「とらわれ状態」とも表現できます。 これは、大人にも起こる精神状態です。大変疲れたとき、ぼんやりして、目がすわってしまい何かをジーと見つめてしまったり、積極的に何かを考えるというよりは、特定の考えやイメージが頭に浮かんでしまい、その考えやイメージにとらわれてしまうような形で現れます。何かショックなことがあって精神が不活発になったときにも現れます。自由に自分のイメージや考えを選べなくなってしまうのです。 このような精神的に不活発で特定のモノをぼんやり見つめてしまったり、特定の思いに気持ちが向いてしまうことが、自閉症の子にも起きることがあります。人と遊ぶようになり、にこにこすることが増えつつある自閉症の子では、にこにこ人とつきあっているのに、ふと、自分の世界に入ってしまうので、周りの人にとっては何事だろうと思われてしまいます。 くすぐりや身体を揺らしたりして、人の働きかけに対して喜べるようになりつつある子は、喜びによって精神が活性化し、人に遊びを求めたり、人に対して注意を向けたりするようになります。しかし、まだ喜ぶ力が弱い場合、ある程度喜びが続くと、喜び疲れが起こって、喜びが途切れてしまうことが起こるのです。そうすると、精神的に不活発な状態になってしまい、今までの活動と関係ない別なことに「とらわれた状態」になってしまうことがあるわけです。不活発な状態が続いて、喜ぶ力が回復してくると、また人と楽しく遊べるようになります。 ふとぼんやりして自分の世界に入ってしまう行動は、まわりの状況と「活発にまじわるための精神状態」を長く維持することが困難な発達途上の自閉症の子に見られる現象ということです。そういう子どもは、喜ぶ活動をやっては休み、やっては休みしながら、喜ぶ力を増やしていくことが大切です。さらに、「集中性の喜び」だけでなく、「高揚性の喜び」や「くつろぎ性の喜び」といった喜びの質を高めることも大切なことです。 なお、新生児でも、たまには能動的に興味のありそうな刺激に注意を向けることはあり、そして、そのような能動的注意が増えていきます。しかし、そのような能動的注意は「集中性の喜び」と結びついた注意へと発展していきます。乳児では、すぐにその段階も通過してしまうために、それほど気にとめられることもありませんが、自閉症の子では、「集中性の喜び」の段階に固定してしまう場合もあり、別の問題が起きてきます。つまり能動的に集中性の喜びを感じる刺激に集中してしまい、他の刺激に注意を移さなくなってしまうようになります。つまり能動的に「自分の活動」「自分の世界」に入ってしまうということが起こるわけです。 もちろん、このような問題を解決するためには、情緒を発達させることが重要です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年02月25日 10時54分53秒
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