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2017年06月11日
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暗い性格(6)

 世の中をネガティブに考えるために暗くなっている子がいます。はっきりと言葉にしなくても、ネガティブに感じてしまうのです。自分は愛されていないと感じれば、暗くなってしまいます。自分には味方がいないのだと思うと悲観的になってしまいます。

 こういう子は、エネルギーがないわけではありません。むしろ良くなりたいと一所懸命に考えるエネルギーはあるのです。なんとかしたいという思いは強いのです。しかし、否定的に物事をとらえてしまうために、エネルギーも悪い方に使われてしまうのです。

 否定的に考える原因としては、二つのことが考えられます。一つは、今まで考えてきたエネルギー不足、そのための能力不足による自信のなさです。もう一つは、うまく行かなかったという経験です。うまく行かなかったという経験の方に注意が向きがちですが、実はエネルギー不足の面が基本となります。
 何かやりたいと思っても「どうせ自分にはできない」「どうせうまく行かない」と思ってしまうと、積極的にはなれませんし、悲観的な気持ちになってしまいます。もちろん悲観的に考える子は、成功経験をして、自分に自信を持てるようにすることが大切です。しかし、そのためには何でもいいからやってみようという元気がある程度必要になります。少ししんどいけれど試してみようかという気持ちが起これば、ほめるチャンスも生まれてきます。ですからやはり、エネルギー不足のために挑戦する気がない子は、子どもを楽しませて、子どものエネルギーを増すことが大切になります。

 楽しさを感じて前向きになれば、明るく物事に取り組めるようになります。前向きに物事も考えられるようになります。すると何かをする気になり、何かをやって自信を持てるようになります。つまり「がんばり」の前に「楽しさ」があるのです。「楽しさ」があって活力が生まれ、「やる気」が出て来て「がんばり」が利くようになるのです。

 しかし、元気がない子、自分はダメだと考える子には、がんばればなんとかなると説得しがちです。しかし、悲観的に考えるためにエネルギーが出ませんから、がんばることができないのです。がんばれと言われて、がんばることができないとますます自分はダメな人間と考えてしまいます。つまり「がんばれ」を先にすると、ますます悲観的になってしまう危険性があります。「がんばれ」と言う方もがんばれない子どもを見ると、やっぱりダメか、という見方になってしまいます。「がんばり」を第一に考える考え方では、子どもを軽蔑しがちになります。すると、その気持ちを感じ取って、子どもはますます暗い性格になってしまうのです。

 まず、遠慮することなく、楽しめることが大切なのです。






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最終更新日  2017年06月11日 09時36分15秒
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