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カテゴリ:観劇
赤坂RED/THEATER
企画制作 ジャンクション K列センターブロック スズナリのような客席数と作りの新しい劇場で、私は今回が初めて。 以前友達が来ていて『見やすい劇場だよ』と言っていた意味がわかった。 前後の段差が程よくあり、前の人の頭を殆ど気にしないで舞台が観られる。 さて、今回のリーディング&パフォーマンスと題した『アンバランス』の内容と言えば… 単純な朗読劇でもなく、かといってダンスなどもなく、セットは椅子3台と洋服の掛けてあるラックが2台、そして天井に吊るされた服が数枚。 主人公は一人の男性。 結婚式を10日後に控えているのに、突然彼女が一通の書き置きを残し失踪してしまう。 これをきっかけに、二人を取り巻く人間模様、ちょっとしたヒントに隠された彼女の気持ち、彼の苦悩と深層心理をパフォーマンスと共にリーディングする。 キーワードは『で、あんたはどうしたいの?』 圭吾さんは彼女に失踪される情けない男性。 周りからも責められ、どうしたらいいのかわからずに、ただオロオロするばかり。 でも彼女の弟に届いた一通の手紙に書かれたヒント。 何曲かの歌の題名。 一つ一つ歌ってみる…何を言いたいのかを探るように… 式場の打ち合わせも、上司や友人への連絡も、いよいよ迫ってきた日に元カノから連絡。 『どうしてあの時、僕と別れたいと思った?』 恥も外聞も顧みず、元カノに聞いてみる。 その時に、少しだけ彼女の失踪した気持ちに気づいた気がした。 連絡もないまま結婚式の前日、キャンセルの電話をしている最中に彼女からの電話が… 時々クスッと笑いたくなるような言葉や表情、情けないんだけど素敵な背中… 意味を含んだ歌のつかいかたが素敵。特に泣きながら歌う『夜空ノムコウ』 猫な中川くんとの不思議な空間。 念願叶ったかのような、尾崎を熱唱する圭吾さん。 最後の薄明かりの中、後ろ向きでシャツを着替える圭吾さんの背中… 優しさと優柔不断をはき違え、相手を尊重してるふりして実は無関心。 どこにでも転がっている男女の話なんだけど、改めて考えると私にも当てはまってしまうな~ 『で、あんたはどうしたいの?』 言ったことも言われたこともある言葉だね。 普段ならきっと圭吾さんはこんな情けない役を演じることはないだろう。 そこが演出家の藤井清美さんの『俳優の魅力』として見い出したものなのかもしれない。 今頃は、ヤッタ!とガッツポーズされている気がする… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年08月17日 00時23分16秒
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