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カテゴリ:読書
『ターン』 北村薫・著 <17>
事故にあった拍子に、別世界へとんだキミ。 キミと唯一繋がっているのはボク。 キミはその世界でくるりん。 毎日同じ時間を繰り返す。 誰もいないこの世界。 音もなく、同じことの繰り返し。 痛みも物も、また元に戻る。 ある日、信じられないことが。 電話が鳴った! 「切らないで!!」 ふたりは繋がった。 そして・・・・。 あぁ・・・なんていうことでしょう! これも、純愛・・・なのかもしれない。 あっちとこっちで繋がること。 素敵♪ 気に入った言葉をここに。 「でも、空はいいよね。 誰がどう思うだろうかとか考えるわけじゃない。 そんなこと関係なく、 それこそ自然に<空>をやってる」 <我慢>だってそうだ。 強さから出る言葉ではない。 むしろ弱さから出る言葉だ。 「遠慮の綱引きみたいですね」 「おかしいですね、学生の頃は、30も40も 全部まとめて、おじさんおばさんと思っていました。 自分がそうなるなんて百万年も先のつもりでいたんです」 「百万年も一瞬だ」 「愛情というのは、自分が<第一>ではなくなることだと思います。 嬉しく楽しく、自分を捨てられる魔法だとは思います。 でも、雪は白いけど、白ければ白いほど雪だとは限りませんよね。 ごみ出しの競争じゃないんだから、 どれだけ大きなものを捨てられるかが愛の証しだとは限らない」 「うん」 「だって、愛してる人の自己犠牲を目の前にしたら、 見せられる方は・・・綺麗にいえば胸が痛む、 もっといえば、感動するより負担になるんじゃありませんか。 男にしたって女にしたって、 愛している片方が、夢をあきらめて、 その代わり自分べったりになってくれたとしたら、 そんなの我慢できないはずですよね。 ちょっと待てよ、といいたくなりますよね。 だって、自分だけを愛してくれるから、 その人に魅かれるわけじゃないでしょ。 その人が、自分以外の何を、どのように愛するのか、 それを知るからこそ、相手を愛せるのでしょう?」 この地球さえ、いつかは形を失う。 永遠であるというなら、一瞬さえ永遠だ。 こんな当たり前のことを、わたしはどうして忘れていたのか。 私なら、どうするだろう。 だれもいないひとりきりの世界。 そして、1日たつと、必ずくるりんと、元に戻る生活。 (怪我をしても次の日には治る。 何か書いても次の日には消える) そんな中、最後に彼女が気付いたことは...!!! あぁ・・いいお話でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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