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カテゴリ:読書
『天使の梯子』 村上由佳・著 <135>
バイト先のカフェで偶然再会した高校時代の国語教師・夏姫さん。 ずっと打ち明けられずに見つめるだけの僕。 彼女はデートの待ち合わせ。 それをそっと遠くから見守る。 あるきっかけで二人は急接近。 お互いの心をさぐるように、求めるように・・・・。 素敵なお話でした。 冬という季節は、恋人たちには優しい。 誰かの歌にもあったとおり、寄り添って歩くのに何に遠慮もいらない。 <夏姫さんにとって、俺は何?> <何だったら安心するの? 友だちとだとか、恋人だとか、そういう言葉でくくることに 何の意味がある? 私があなたのことを恋人だと言ったら、 それだけであなたは安心するの? それきり二度と不安にならないで済むの? 大事なのは、あなたも私も、今お互いを必要としあってるってことだけ。 違う?> いったいどうやってこれを終わらせればいいんだろうと思った。 母親に捨てられたあの時からもう十数年来、 こんなふうに泣くことがなかったせいで、 どうしても泣きやみ方がわからないのだった。 <誰に何を言われても消えない後悔なら、 自分で一生抱えていくしかないのよ> なんだかじーんとくる言葉です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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