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こまま1023

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2024.06

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2007.07.15
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カテゴリ:読書
『天使の梯子』 村上由佳・著 <135>



バイト先のカフェで偶然再会した高校時代の国語教師・夏姫さん。
ずっと打ち明けられずに見つめるだけの僕。
彼女はデートの待ち合わせ。
それをそっと遠くから見守る。
あるきっかけで二人は急接近。
お互いの心をさぐるように、求めるように・・・・。

素敵なお話でした。


   冬という季節は、恋人たちには優しい。
   誰かの歌にもあったとおり、寄り添って歩くのに何に遠慮もいらない。


  <夏姫さんにとって、俺は何?>
  <何だったら安心するの?
   友だちとだとか、恋人だとか、そういう言葉でくくることに
   何の意味がある?
   私があなたのことを恋人だと言ったら、
   それだけであなたは安心するの?
   それきり二度と不安にならないで済むの?
   大事なのは、あなたも私も、今お互いを必要としあってるってことだけ。
   違う?>


   いったいどうやってこれを終わらせればいいんだろうと思った。
   母親に捨てられたあの時からもう十数年来、
   こんなふうに泣くことがなかったせいで、
   どうしても泣きやみ方がわからないのだった。


   <誰に何を言われても消えない後悔なら、
    自分で一生抱えていくしかないのよ>


なんだかじーんとくる言葉です。





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Last updated  2007.07.15 14:29:00
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