カテゴリ:フリーランスライター
現在のように、簡単にネットで検索ができなかった時代。
取材で会うことになった有名人の資料は、担当編集者が用意してくれることもあったが、 そうではない場合、生年月日に始まって、経歴や、今までにどんな発言をしてきたか、 それらのことを調べるのは、なかなか大変な作業だった。 そこで重宝したのが、京王線・八幡山駅から歩10分くらいだったかにある「大宅文庫」。 ここは評論家・大宅壮一氏が逝去された翌年1971年に開設された「雑誌の図書館」だ。 たとえば〇山〇雄さんを取材することが決まったとする。 記者は大宅文庫へ足を運び「〇山〇雄さんの資料」と受付で告げると、 〇山さんの記事が載った雑誌を、古いものから最近のものまで何冊も出してきてくれる。 うろ覚えだが、タイトルを揚げて、その中から選ぶこと何冊まで、と決められたようにも思う。 一般の人はいくらかの入館料が必要だったようだが、私はいつも「小学館」や「講談社」の名前でフリーパスだった。 必要な記事は、コピーをしてもらう。 この代金が運営費に充てられたのか…。 過去の掲載記事を読めば、取材対象の相手が、それまでに語ってきたことが色々と解る。 取材の際、他で何度も質問を受け、それに答えているような内容はさらりと流し、 新たに知りたいことや、今までになかった方向性の話題を探る。 好きだったり得意だったりする分野はまだしも、 苦手なもの(スポーツなど)はまったく知識がない相手だったりもするので、ほんとうに助かった。 ネットで何でも検索できるようになった昨今、あの大宅文庫はどうなったのだろう? そう思って検索をかけてみた。 あった! 健在だ(o^―^o)ニコ しかも、ウェブでも検索ができるようになったようだ。 もう行くこともない八幡山の、あの大宅文庫。 足しげく通った頃が、懐かしい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年05月18日 12時00分14秒
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