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格調高く、『世界の中の日本絵画』という本を見ていたのですが、おかしくて、しばらく、笑いが収まりませんでした。 日本の絵画を世界の名画と比較する本ですが、日本の、「病草紙(やまいのそうし)・眼病治療図」と、レンブラントの、「父の眼を治療するトビアス」との比較。 レンブラントの方は、見つかりませんでしたが、まあ、おなじみの、こんな風な絵です。 一方、日本の方は、これ。 目から、血が噴出しているのを、庶民的な顔をした、おばさんが、大きな鍋のようなもので受け止めています。 病人の表情も、医者の表情もおかしい。 隣の部屋では、ふすまを開けて、その様子を、笑いながら見ています。 本の解説には、 「 題名のとおり、どちらも眼病を治療する場面が描かれている。 しかし、病苦の深刻さにおいて、両者には大きな違いがある。 <病草紙>には、このほか「肥満の女図」や「風病の男図など様々な症例が取り上げられているが、いずれも深刻さはほとんどなく、むしろ人々の笑いを誘うユーモラスな描写となっている。 一方の、<父の眼を治療するトビアス>は、大天使ラファエルが見守る中、失明した父の眼を治療するトビアスと、それを心配するように見つめる母を描いた作品である。 レンブラント特有の暗い空間の中に、登場人物の真剣な表情が浮かび上がっている。」 とあります。 12世紀末の作品だとのことで、有名な、「鳥獣人物戯画」が、12世紀中頃らしいですから、少し後の、作品です。 「病草紙」の方が面白いが、まあ、教科書には載せることはできないでしょう。 しかし、昔の日本人は、何を考えていたことやら。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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