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私のNゲージ考古学

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2016.02.02
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カテゴリ:ロコメート
今日は私の宝物をご紹介しましょう(古畑任三郎「動機の鑑定」より)。

冗談はさておき,今回ご紹介するモデルは,日本Nゲージ史の貴重な資料といえそうです。
いずれも友人に動力を直していただき,走るようになりました。

シリーズ名は「ロコメート(Loco-mate)」。発売元は多田製作所です。多田は,鉄腕アトムのブリキ玩具などを発売していた会社ですが,今回ご紹介するようにNゲージも発売していました(「ロコメート」シリーズの箱には,「本品は9m/mゲージの国際規格」と堂々明記されています)。

「ロコメート シリーズNo.1」は,「C-58レールセット」です。
DSCN1371
英国ロンスター社の貨車4両とオリジナルのSL(自称C-58)1両,レール,コントローラー,リレーラー,橋がセットになっています。
DSCN1377

SLは「C-58」とされていますが,童友社のプラモデル同様,炭水車がなく,その代わり大きなコールバンカーが取り付けられています。このSLについては,大田治彦氏が,RMモデルズの連載「紀元前N世紀」で詳しく紹介されています(RMモデルズ2006年10月号)。
(追記:「童友社のプラモデル同様」と書きましたが,童友社のC58の方が後から登場しているので,童友社がロコメートを参考にした可能性が高そうです。この点については,別稿をご覧ください)
DSCN1372
(箱に写っている機関車は,明らかに中身と違いますが…)


(「C-58レールセット」説明書)

「ロコメート シリーズNo.2」は,「夢の超特急ひかり号」です。
DSCN1380
ややショーティーの0系4両と,レール,コントローラー,リレーラー,橋がセットになっており,「¥3300」の値札が残っています。
DSCN1385

カプラーはC-58セット(やトミーOOOゲージ)と同様,ロンスターのカプラーを踏襲したものです(ベーカーカプラーに類似)。Nゲージとしては極めて巨大な車輪をもっていますが,上手く車体に隠されているので,それほど腰高感はありません。
DSCN1365
(左がロコメート,右が学研の0系)

これらのモデルの発売年代について,大田治彦氏によれば,1968年時点では発売されていたそうです(RMモデルズ2006年12月号)。そうすると,トミーOOOゲージよりは遅く,学研の0系よりは早いということになります(前回ご紹介した,東ドイツ・ZEUKE社によるTTゲージの0系発売とは同じ頃か?)。
ソニーマイクロトレーン等と比べ,まだまだ謎があり,「考古学」のし甲斐がありそうです。今後,追加資料が手に入れば,ご紹介したいと思います。
(追記:その後いくつかの資料を入手した結果,ロコメートは1967年に発売されていたことが分かりました)

DSCN1367





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最終更新日  2018.06.17 22:12:16
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