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テーマ:読書(8604)
カテゴリ:読書
「蜜蜂と遠雷」の下巻を本日読了した。 上巻を8月28日に読み終えているから、下巻を読むのに18日かかったことになる。 読み応えのある作品で、読んでいる間中、あたかもコンクールでピアノ演奏を聴いているかのように音が鳴っている感じがした。映像となる映画を先に見ていたので、登場人物たちの造形は映画キャストそのものであり、容姿を新たに想像することはできなかった。 映画を見てからずいぶんと日にちが経っているせいもあって、印象的なところは覚えていたりするけれど、忘れてしまっていることも多く、コンクールの結果は記憶になかったので、その点はドキドキしながら読み進められた。主人公・栄伝亜夜の付き人として登場する幼友達(?)奏が映画での認識が全くないので、登場しないか、カットされたのだろうか。原作を読んでみて、映画を今一度、見直してみたいと思った。 (映画評「蜜蜂と遠雷」) 文庫本なので、あとがき、があるけれど、編集者があとがきを書いている。編集者があとがきを書いているものを初めて読んだ。読みごたえがあり、一気呵成に読了した読者が多いけれど、恩田陸の筆は遅く、何度も何度も催促をしても、さらに遅れて書かれたとある。その割に出版に際しての校正はほぼなかったとのこと。思いつくまま一気呵成に書いたのではない推敲を重ね、原稿を何度も書き直したのではないだろか。そのように思えた。 私はピアノなぞ、一切触れたことがなく、子供の頃におふざけで”猫ふんじゃった”を弾いたくらいである。音楽の素養はないけれど、ピアノを弾いてみたいと、音楽を奏でてみたいと思った。 とても感じ入ることのできた、素敵な本でした。 蜜蜂と遠雷(上) (幻冬舎文庫) [ 恩田陸 ] 蜜蜂と遠雷(下) (幻冬舎文庫) [ 恩田陸 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.09.15 23:04:42
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