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カテゴリ:映画館で見た映画
セリーヌ・ディオンの映画かと思ったら、そうではなかった。 いや、そうではあるが、完全にはそうではなかった。 セリーヌを題材にとるも伝記映画でも真実の物語でもなく、あくまでセリーヌの人生をベースに映画的付加=フィクションを足した作品だ。それゆえ主人公の名はアリーヌとなり、感情的感動的シーンも撮影された。 セリーヌのパリでのライブを見て触発された監督・脚本・主演のバレリー・ルメルシェが入魂で映画化した作品。主人公となるアリーヌを幼少期から壮年期までラスベガスのショーに至るまでを描いていて、彼女が演じている。正直言って子供時代のアリーヌは(アリーヌのまわりのサイズを大きくしたといっているが、見るとアリーヌのサイズを極小にしたように見える)連れ去られた宇宙人のようにほっそりと小さく不気味なサイズと見える。それなのでバレリーが一人で演じ切るということにこだわらず、似た容姿の子役を使ったほうが良かったと思える。アメリカ映画ではこれが別人かと思えるほど似た子役をキャスティングしていたりするので、そのほうが自然だと思えるし、違和感なく見られると思う。あとは吹き替えの部分が、口の動きがあっていても奇異に感じられた。しかし、それもアリーヌの若いころのシーンだけで、大人になってからは圧巻の歌いっぷり、同調性を見せる。 中盤から終盤にかけての男性への愛、夫への愛に忠実、真摯なアリーヌの姿に心揺さぶられた。彼がいるから歌える。彼のために歌う。彼女の支えは父であり、父のコインであり、ステージママの母の愛であり、プロデュースしてくれる夫であった。子供への愛もものすごく、とてもとても強烈な愛にあふれていた。 ラストは心の寂しさ、空虚を感じさせるが、クレジットでの前向きな歌は元気を感じさせてくれた。 素敵な作品である。 2020年/フランス・カナダ/126分/G 監督:バレリー・ルメルシェ 脚本:バレリー・ルメルシェ 出演:バレリー・ルメルシェ、シルバン・マルセル、ファニエル・フィショウ、ロック・ラフォーチュン、アントワーヌ・ベジナ 歌:ビクトリア・シオ 原題:Aline(「アリーヌ」) お薦め度 「ヴォイス・オブ・ラブ」★★★★(80%) 映画字幕:斎藤敦子 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.01.19 21:53:15
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