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2022.03.06
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カテゴリ:映画館で見た映画

(C)2021「ドライブ・マイ・カー」製作委員会

昨年夏に公開された時に、あまりの長尺にめげて見に行かなかった。カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞したので評価が上がり、見るべき作品と思ったのだけれど、原作が村上春樹というのもハルキストでない私の足を鈍らせた。ところが、アカデミー賞の作品賞にノミネートである。受賞しなくとも見なければならない。そう思えたが、長尺である点、見たい時間に上映していない点(再上映のため終日では上映していなかったりする)、一度は映画館で見るのを諦めて、Amazonプライムビデオで見ようとしたけれど、追加料金500円の高額さに二の足を踏んだ。結局、TOHOシネマズ日比谷まで出かけて見ることとなった。

こ、これは今どきのテレビドラマか…話が随分と進んだところでクレジット、俳優名などが出てきた。
この時点でひとしきり物語、起承転結まである。妻との部分である。全編を通しての起といえるし、第一章としての起承転結がある。
アカデミー賞ノミネートなので興味を持って見た。注目した。
成田空港へ向かうときは下手(左手)から上手(右手)へ、成田空港から帰るときは上手(右手)から下手(左手)へ。それは一週間後に帰宅するときにも同じ方向だった。
マイカーはサーブ(SAAB)。その昔、車通の間では評判のスウェーデンのメーカー。2012年に経営破綻し、今は社名もブランド名も変わっているようだ。それゆえ、大切に15年乗ってというセリフも車のロゴを見ても納得がいく。欧州の人ならなおさらなじみ深いので理解しやすい高級車であろう。
演劇を字幕を使いながら多言語でしていた。今話題の”多様性”からすると注目を浴びる利点である。
と目を皿のようにし、聞き耳を立てて注視して冒頭のクレジットとなり、私はアカデミー賞の呪縛から解かれ、いつもの状態で映画を見ることが出来るようになった。ただ、多分に村上春樹の小説を意識していたことにはかわりなかったけれど。

主役は最近人気の西島秀俊である。ただ、私は彼の作品をあまり見ていず、NHK大河ドラマ「八重の桜」がはじめてくらいで、その後、朝ドラ「とと姉ちゃん」「おかえりモネ」とNHK作品しか見ていない。映画も「ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~」があるだけだ。
共演者では岡田将生を見るくらいで、他の出演者は私には初お目見えである。
岡田将生は映画「雷桜」を見て以来、一目置いている俳優で、最初に見たのはテレビドラマ「太陽と海の教室」であった。朝ドラ「なつぞら」、NHK「タリオ復讐代行の2人」、映画では「プリンセス・トヨトミ」「宇宙兄弟」くらいしか見ていない。
聴覚障害者ユナ役のパク・ユリム、ジャニス役のソニア・ユアンは美しかったなぁ。
ドライバー役の三浦透子は朝ドラ「カムカムエヴリバディ」より、この作品の方が存在感がある。
霧島れいかという女優をこの作品で知ったが、いい女優のようだ。

<ネタバレ>
アカデミー賞は非常に政治的というか恣意的な受賞が多々ある。本来は作品なり演技なりがとびぬけて素晴らしければ授賞させればいいものを、当選運動にお金を使いすぎたから落選とか、黒人に関する作品が不当な評価を受けているから黒人を受賞させるとか(逆差別のような)。最もあからさまだったのはアカとレッテルの貼られた人は無視、もしくは追放だったり。今年は多様性重視のような気がして、言語・人種・地域を越えてノミネート。それゆえなのか作品賞ノミネートが10作品ほども並ぶのは異例だ。
この「ドライブ・マイ・カー」も多言語であり、使われている言葉は英語・中国語・韓国語・ロシア語・日本語・手話である。人種も韓国人・中国人・日本人とロシア人(かな?)。多様性を標榜する現在ではアカデミー賞受賞の名目に箔がつけられる。
演劇人ということで古典名作「ゴドーを待ちながら」と「ワーニャ伯父さん」が登場する。特に「ワーニャ伯父さん」は中盤から終盤までの上演作品として大きくかかわってくる。ちなみに私は「ゴドーを待ちながら」も「ワーニャ伯父さん」も知らない。知っていればもっと胸に迫るものがあったのかもしれない。役者は演技に感情を乗せたがるが、この映画の中での稽古では感情を入れることを許されない。感情を入れずに平板に台本を読むことを強いられる。余計な感情を入れずに読むことが芝居を完成させられるといったように、台本至上主義的演出である。また、過剰な演技を認めないのは内なる感情を感じ取る表出させる意味合いがあるのだと思える。この稽古のシーンは演技の勉強をしたことのある人ならば共感しないまでも共通認識として理解できることだと思う。
オーディションにおけるキス。あれはないわぁ!と思った。あんなことすれば即刻退場でしょう。
昔、演劇祭の主役が自身で運転中に事故を起こしたことがあり、家福(西島秀俊)に運転させない、としていたのに、主役となった高槻(岡田将生)にドライバーをつけずに、事故を起こしていた点は矛盾している。
高槻(岡田将生)が逮捕され、主役降板で上演中止か家福が代役出演するかで、決定まで2日だけ猶予があるとあった。そして、広島から北海道へドライブすることになるのだが2日で往復できるわけもなく、夜、昼。夜と行くだけに2日もかかっていて、編集ミスかと思ったけれど、2日で往復しろということでなく、2日で結論出せということだなと見終わった後に気づいた。
******
妻の浮気現場目撃に激昂もせず許せたのは、なぜかわからなかった。しかし、車内で家福と高槻の会話で判明した。妻、音は浮気をしていたのではない。Hの後で自然発生的に言い募るシナリオで新しい作品を生み出していた。新しいドラマを作り出すために関係者とHを重ねていた。作品を生み出すための行為だったのだ。そのことに思い当たった家福は見ないふりをしたのだ。そうではなかろうか。その点に思い至ったときに夫・家福の愛は深い深い真の愛情だと思えた。その意味ではこの作品「ドライブ・マイ・カー」は傑作かもしれない。

2021年/日本/179分/PG12

監督:濱口竜介
原作:村上春樹
脚本:濱口竜介、大江崇充
出演:西島秀俊、三浦透子、霧島れいか、パク・ユリム、ジン・デヨン、ソニア・ユアン、ペリー・ディゾン、アン・フィテ、阿部聡子、岡田将生

お薦め度
「​ドライブ・マイ・カー​」★★★★(80%)





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最終更新日  2022.03.06 19:11:44
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