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テーマ:読書(8604)
カテゴリ:読書
感動で次々と読み進めたいと思った名著「百貨の魔法」。 その前段にあたる「百貨の魔法」の星野百貨店の中にある書店・銀河堂書店の文庫本担当・月原一整を主人公に描く書店員の物語。万引き事件をきっかけに月原一整は銀河堂書店からいなくなるのだけれど、その不条理な出来事は銀河堂書店員のみならず、月原一整に関心を持つ者の心を痛めます。 生きる希望も気力もなくなった月原一整が再生する後半。彼だけでなく彼を見守る人々の視線からも物語は描かれます。 この本から読み始めたかったのに、勘違いして「桜風堂夢ものがたり」を先に読んでしまい、ファンタジーホラーに面食らい、ついていけなかったけれど、この「桜風堂ものがたり」を読んで、また気持ちを寄せることが出来ました。 あとがきを読むとこの「桜風堂ものがたり」の完成までに多くの書店員さんたちの助言、フォローがあり、Twitterで回答や指摘をいただき、実地調査(?)で書店の裏側を見たりと物語の書店や書店員たちを現実に即したものにしていったことが知らされます。作家・村山早紀さんと彼女のフォロワーで作り上げた作品なのだとわかりました。そのことも嬉しい報告として読みました。 素敵な本、素晴らしい本、多くの皆さんに読んでほしい本を知らせるために書店員のかたたちが奮闘していること。そのことをこの本を読んで知り、その心意気、行動に感動し、ネットでの購入でなく、書店に足を運ぼうかなとも思いました。 恵まれない環境にいながらも本をよすがに生きる。主人公・月原一整の生き方、生活にエールを送りたい。 素敵な本をありがとう。 桜風堂ものがたり [ 村山早紀 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.05.25 22:54:44
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