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カテゴリ:家で見た映画
(C)2021 映画「そして、バトンは渡された」製作委員会 この原作を読んだときに、映画化作品は見ないと決めた。 特異な親子、父と娘の物語。受け入れがたく、何か苦しかったから。 見ないままのつもりが、地上波放送で話題となり、気になって見てみると、石原さとみが出ているではないか。石原さとみ……。 ある時点から気になり、気に入り、彼女の作品はとりあえず見るようにしている。で、お子さんが生まれたのでしばらく女優活動はないものと思っていた。だから、気になった。気になって、見てみることにした。地上波は録画してあった。Twitterをみるとノーカットで見てほしいとか書いてある。地上波はノーカットじゃないのか?Amazonをみると追加料金が必要だった。Netflixは定額見放題なので、Netflixで見ることにした。 見てしばらくして、なんだこの子連れの女は?と思った。 途中で気づくが、出奔した母親を描いているのだが、こんな内容だったっけ?という疑問が。しばらく見ているうちに、特異な父娘関係の小説の形を借りた乗っ取り映画、ほぼオリジナルのようなもの、と思えた。父と娘の不思議な関係は追及されることなく、母と娘の不思議な関係を描いて、父、父、父、母、母という5人もの親を持つ主人公という設定になってしまっていた。 原作を思い返そうと読書レビューを探すも……ない。ブログを書き忘れたのか? いや、あった。 読書レビュー 「そして、バトンは渡された」瀬尾まいこ:著 文藝春秋社 さて、映画である。映画は私が原作から感じた嫌悪感など全くなく、なんと感動的ないい作品となってしまっていた。映画作品単体で見れば、それでよく、一見不憫な父娘の生活が相手を思いやる、思いやりにあふれた家族たちの作品として結実していた。それでいいんだよなぁ……。 原作を知る者、小説を読んだ者からするとそれでいいはずがない。これほどまでに改変されて、まったく別物と言っていいほどの映画作品。原作者は映像化権を売り渡せば、どのようにされても文句を言えないのだろうか。文章を映像化できない金銭的映像的問題で別物に差し替えるのか致し方ないにしても、作品の根幹を真逆にしてしまう、あるいは斜め45度からとらえるような映像化は慎むべきなのではないかと考える。 役者たちの演技はみなとても素晴らしかった。ひとこと二言ぐらいしか台詞のなかった木野花さんはもったいない、ぜいたくな使い方だと思えた。 邦画の音楽作品には音に対する鋭敏さがないと思っていたので、微妙にわかる程度にミスタッチやテンポのみだれをとらえていたのは感心した。 笑顔に意味合いがあり、永野芽郁のキャスティングは成功だったと思う。 Netflix にて
2021年/日本/137分/G 監督:前田哲 原作:瀬尾まいこ 脚本:橋本裕志 出演:永野芽郁、田中圭、岡田健史、稲垣来泉、朝比奈彩、安藤裕子、戸田菜穂、木野花、石原さとみ、大森南朋、市村正親お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.11.13 19:03:48
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