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「梅雨」は中国から伝来した言葉で、それ以前の日本のこの時期を表す言葉は「さつきあめ」、「さみだれ」、「つゆ」という言葉だったと聞きます。 大和言葉には「ながし」という言葉があり、17世紀イエズス会宣教師が編集した『日葡辞書』には、「ながし」という言葉を「日本で夏、長い間続く雨。カミではツユと呼ぶ」と説明しています。 西日本の船乗りたちが昔から呼んでいた「ながし」は、南からの湿った気流が大粒の雨を激しく降らせ、九州地方などにしばしば集中豪雨をもたらすとされているんですが、この時期の大雨情報には「雷を伴って強く降る」という表現が使われるんだとか・・・・。 「ながし」の語源には「長時化(ながしけ)」「流し」「長し」が考えられるようです。 『言海』には、湿多き義ナラム 梅実の熟ユル意トイフハイカガとあり、夏の半の長雨。芒種(ぼうしゅ・・・穀物を播く時期の意、太陽暦の6月6日頃にあたるようです)ノ後、降りはじめて、およそ30日間にして雷雨アリテ絶ゆ、とも記されています。 中国の唐時代の柳宗元の詩に、「梅熟して時雨を迎う」とみえます。 大漢和辞典では、時雨(じう)というのは、「時に応じて降る雨。程よい時に降る雨。教化の行われるにたとえる」とあり、孟子の出典のある「時雨の化」には、「仁君の教化を時雨が万物を潤す」にたとえていう言葉として綴られているんです。 唐の太宗は「和風緑野を吹き、梅雨芳田に注ぐ」と詠み、この時期に揚子江流域に降る雨は、稲の幼苗を示す秧針(おうしん)を育てる意味から「秧針の雨」ともいわれるそうです。 日本や中国の梅雨の雨、東南アジアやインドの夏の雨期は「米作りの雨」なんだって事がはっきりわかるものだったんですね・・・ でも、今 新潟に降り続く何もかもが流れるような雨・・・これは、早くやんで欲しいですね・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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