テーマ:心のままに独り言(8579)
カテゴリ:愛読書
仏教説話
ある人の家に一人の美女が訪ね来て一夜の宿を乞いました。 主人は「どなたですか?」と聞くと 女は「我は功徳天と申します。私が行く所には必ず吉祥・福徳というよいことがあります」というと、主人は喜んで女を家に招き入れます。 暫くするとまた女が一人現れて同じように宿を求めます。女は先の女とは違って顔は醜く、着物もみすぼらしい物でした。 主人はまた「どなたですか?」と聞くのですが 女は「私は黒闇天と申します。私がいる所、不祥・災害という禍が生まれます」と言うのです。 主人が驚いて「家に入れるわけにはなりません」と言いますと 黒闇天は「ご存知ではなかったのですか。私の先にここに来ているのは私の姉で、私と姉は一時でも離れることはできないのです。姉をここに留めおかれるのなら私も留めおかねばならないのです。私を追い払うのでしたら姉も追い払わねばなりません」 というのです。主人はすでに家の中にいる功徳天にそのことを確かめますと間違いはないということでした。そこで主人は二人とも追い出したのです。 功徳天と黒闇天の姉妹はまた連れだって次の家に向かいます。この家の主人は姉を非常に気に入ったので、しぶしぶ妹も留めおいたといいます。 功徳天と黒闇天は姉妹であり、いつも一緒で離れることがないという 『大般涅槃経』にある話です。 また『沙石集』にもありました。 是達人ノ意モチナルベシ。 縦ヒ軽重浅深ハアリトモ。物ゴトニ徳失ナラバザル事ナシ。功徳天。黒闇天時トシテハナレズ。是天然ノ理也。 此謂ハ。江ハ能ク舟ヲ渡シ。又舟ヲクツガエス。君ハ能ク民ヲメグミ。又民ヲ煩ハス。水火等ノ人ヲ益。 これって 幸、不幸はともにあるもの っていうことなんだよね 現代社会の全てに通じてるかもね・・・??? 常に表裏一体 それを自分の目で見据えなくてはいけないってことかもな とすれば 当事者は 幸福に酔うことなく 不幸に歎かない・・・ ん~??? 喜怒哀楽があってこそ 人だとすると そう 不幸もよし 幸福もよし とする・・・・てことだ なんて でかい事を言ってみたくなった お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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