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カテゴリ:展示会の修行
場所は、わが師、久米社長のショールームです。 皆さん「和綿」をご存知ですか? 恥ずかしながら私も今回知ることとなりましたが、江戸から明治にかけて栽培されていた日本固有の綿だそうです。ただ、ご存知のように衣類の素材でも綿は早くから輸入品が大量に入ってきて現在ではほとんど作られなくなってしまったとのこと。 そこで栃木県の渡良瀬エコビレッジさんで和綿を栽培してオーガニックの和綿Tシャツを作るという大プロジェクトが立ち上がったそうです。 でも「栽培すれば簡単にできるんじゃない?」と思う方もいると思います。そうですよね綿などは世界で栽培されているのですから、そんなに難しい作物ではないという印象が強いですよね。 しかし、それは、そう簡単なことではなかったのです。まず最初に手に入った種自体が40粒ほどしかなくその種を増やすことから始まったのです。 また農薬を使用していない畑で水やり、草取り、収穫をすべて手作業で行い、Tシャツを作るために必要な20kgを収穫するのには結局5年の歳月がかかったそうです。 ご存知の方もいらっしゃると思いますが綿の栽培には通常、大量の農薬を使います。一部では製品自体の重量の30%相当の農薬や化学肥料が使われるとのデータもあります。害虫駆除に使用するもの、そして収穫を容易にするために枯葉剤などが使用され、畑に従事する人たちの健康への影響も深刻なのです。 こうして5年間の思いが詰まった和綿は業界トップクラスの技術を持った国内紡績で糸になり昔ながらのとても良い風合がでる貴重な機械で編まれ、手作業でプリント(水性)、裁断、縫製されてようやくTシャツとなったのです。 綿のハイクオリティー基準とは、いわいる「超長綿(ちょうちょうめん)」繊維長が長く強度が強いものが素晴らしいとされています。 私自体も今までに海島綿(かいとうめん)やエジプトのギザ綿、インドのスビン綿などなど、良いといわれるもののほとんどを見て触れてきました。確かにどれも独特のヌメリ感と光沢がとても素晴らしいです。 でも、今回の和綿はとても繊維長が長いとはいえません。むしろ短いのです。オーガニックTシャツというのは現在、かなり街で目にするようになりました。ただ今回の和綿Tシャツは驚くほど風合も良く、またまったくの天然であること、そして昔ながら編み機で編んだことによるいわいるムラ感が非常にバランスよく出ていてとても素晴らしい出来上がりでした。 今秋は途中参加で申し訳ないのですが是非、和綿摘みに参加させていただきたいと思っています。ご興味がある方は是非一緒に行きませんか? このプロジェクトは参加される方がい続ければ続くそうですよ ※トークセッションの模様はまた次回 ◎プロジェクトの詳細 「Yahoo!地球温暖化特集」 http://ondanka.yahoo.co.jp/gem/index.html ◎渡良瀬エコビレッジ http://www.eco-online.org/ecovillage/ ◎「やまずめぐる」とは? 「止まず巡る(やまずめぐる)」つまり、日本古来からある循環型のムダのない生活のことで、衣食住あらゆる場面で、それを実現しようとする渡良瀬エコビレッジさんの理念のこと。 Tシャツの裏側 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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