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2011.11.20
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カテゴリ:サスペンス
「コンフィデンス」 Confidence 2003年 アメリカ映画

監督 ジェームズ・フォーリー
出演 エドワード・バーンズ レイチェル・ワイズ ダスティン・ホフマン アンディ・ガルシア

 詐欺師を主人公とした、いわゆるコンゲーム映画です。しかし、コンゲームといえば、以前記事にした名作「スティング」、豪華キャスト娯楽大作「オーシャンシリーズ」や、言わずと知れた日本の超有名アニメ「ルパン3世シリーズ」などと、つい比べてしまうので、どうしても見劣りがしてしまう1本です。

 詐欺師のジェイク(エドワード・バーンズ)は仲間ともに、会計士のライオネルを引っ掛け、大金をせしめます。ところが、その金は暗黒街のボス・キング(ダスティン・ホフマン)のものだったことから、仲間のアルが殺されてしまいます。
 ジェイクは、自らキングのもとを訪れ、もっと大きな仕事をし、倍返しすることで話をつけますが、キングの敵モーガン・プライスを罠にかけるよう、条件をつけられてしまいます。
 ジェイクは、仲間のゴドー、マイルス、新たにスカウトした美女のリリー(レイチェル・ワイズ)、監視役としてキングのもとからやってきたルーパスと、計画を立て、準備を始めます。
 ところが、ジェイクを昔からしつこく追いまわしている連邦捜査官のビュターン(アンディ・ガルシア)が、やってきたという情報が入ります。

 ジェイクたちは、プライスの銀行の法人融資副部長に、架空の会社への融資を持ちかけ、500万ドルをだまし取ろうとします。しかし、それは、リリーの色仕掛けをきっかけにした、非常に平凡な方法で、いまいち面白みに欠けます。しかも、外国の銀行の口座に振り込ませるという方法で、何と、副部長のCPのキーを1つ押すだけで済んでしまうのです。
 ここで、僕は思ってしまいました。「それなら、そのまま、みんなで外国に逃げてしまえばいいじゃん。」と。でも、彼らは、わざわざ空港の係員を買収してまで、大量の現金を、持ち帰ろうとします。もっと頭を絞って、観客が唸るような手口を工夫してほしいな、と思ってしまいました。

 また、実は、最後のどんでん返しで、うまいことキングをはめて、警察に逮捕させてしまうわけですが、それでいいのか、と思ってしまいました。
 話の中で、キングは以前、「2000ドルをだまし取られた男を、5年間探して捕まえ、制裁を加えた。」という話が出てきます。これでは、キングは怒り狂って、彼らがどこへ逃げても追ってくるぞ、と思ってしまいました。
 「スティング」のすごいところは、だまされた相手が、最後まで、だまされたことに気付かないというところです。やっぱり、もう少し、頭を絞ってほしかったですね。

 主役のジェイクをはじめ、彼の仲間たちの中にスターと言われるような有名な俳優はいませんが、(みな、わき役として、どこかで観たことのある人ばかりですが。)敵役に、アンディ・ガルシア、ダスティン・ホフマンという大スターが配置されています。
 はっきり言って、その意味がわかりません。
 キングは、暗黒界のボスという役柄なので、ある程度貫禄が必要だと思いますが、でも、ダスティン・ホフマンほどの大大大スターを持ってくるほどではないでしょう。もっと、出演料の安い、悪役が得意なスターがいるはずです。
 ビュターン役のアンディ・ガルシアについては、なぜ彼なのか、全くわかりません。しかも、無精ひげいっぱいのだらしない感じで、パッと見、彼とは気が付きません。「オーシャンシリーズ」の高級スーツを見事に着こなした、いかにも裏社会の顔役という感じからは、ほど遠いヴィジュアルです。いったい、どうしてでしょう。

 もうひとつ疑問に思ったのが、殺されたアルの代わりに仲間に入れた美女リリーの存在です。彼女は、酒場で金を持っていそうなじいさんを色仕掛けでだまし、財布を盗み取っていました。彼女を、「素質がある、仲間にならないか。」と言って、スカウトするジェイクですが、明らかに、容姿が好みだったので選んだ感じです。それでいいのでしょうか。
 たまたま、彼女は口がたち、結構頭も回る、使える女でしたが、ジェイクは、たまたま街で見かけたいい女という感じで、彼女に目をつけています。ただの色気ばかりで、頭は空っぽの女だったという可能性もあったと思います。
 案の定、ジェイクはリリーとHして、いい仲になっているわけですが、結局、Hしたかっただけかよ、と思ってしまいました。

 ということで、わき役に超大物を持ってきたために、予算や時間が足りず、話を練り切れなかったのでは、と思ってしまった、残念な1本でした。





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Last updated  2011.11.20 06:58:02
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