2709743 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

勝手に映画批評

勝手に映画批評

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

クロサウルス

クロサウルス

Calendar

Favorite Blog

まだ登録されていません

Comments

あのですね@ Re[1]:スター・ウォーズ/最後のジェダイ(12/29) 王島将春さんへ エゼキエル書が書かれた当…
池永真義@ Re:バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3(04/04) 映画批評、拝読しました。 私も学生時代…
仲嶺亜也菜@ Re:許されざる者(01/15) 仲嶺亜也菜 鶴田葵
今更ブログを見に来た男@ Re:宇宙兄弟(03/17) めちゃくちゃ同意しますね。本当に映画は…
背番号のないエースG@ Re:チャーリーとチョコレート工場(05/31) 「風の子サッちゃん」 ~ Tiny Poem ~…

Category

Recent Posts

2013.06.16
XML
カテゴリ:ファンタジー
レディ・ウォーター1

「レディ・イン・ザ・ウォーター」 Lady in the Water 2006年 アメリカ映画

原案・監督・脚本・出演 M・ナイト・シャマラン
出演 ポール・ジアマッティ ブライス・ダラス・ハワード

 久々に、M・ナイト・シャマラン監督の作品です。そうです、あの「サイン」「ハプニング」「エアベンダー」の監督です。「シックス・センス」のシャマラン監督という言い方は、多大に誤解を生みそうなので、言わないようにしようと思っています。(評価が賛否両論に分かれている「ヴィレッジ」については、ちょっと保留ですね。僕的には、すきですが。)

 多国籍で個性的な住人が住むマンションの管理人クリーブランド・ヒープ(ポール・ジアマッティ)は、電球を変えたり、プールを掃除したり、絶え間なく住人から要請がある雑用をして過ごす、平穏で忙しい日々を送っていました。
 そんなある日、クリーブランドは、夜、マンションのプールに人がいるという訴えを聞き、プールの脇で番をしていました。人影を見かけた彼は立ち上がり、プールや周りを見渡したが、足を滑らせ気を失ってしまいます。
 気がつくと彼は自分の部屋に横になっていました。辺りを見回すとあどけなさが残る少女がいました。彼女はストーリー(ブライス・ダラス・ハワード)と名乗り、自分は“ナーフ”だと言います。
 クリーブランドがアパートに住む韓国人(?)の女子大生のヤン・スンに“ナーフ”について聞くと、なんと彼女それを知っていました。英語の話せない母親が語る東洋の伝説に出てくる精霊だと言うのです。
 その伝説によると、ナーフは“選ばれし器”と呼ばれる人間を探しており、その人物はナーフを見るとある能力が目覚めるといいます。そして、ストーリーは、自覚はないものの、マダムナーフと呼ばれる彼女の故郷“ブルー・ワールド”の女王で、恐ろしい怪物・スクラントに狙われているのです。ストーリーが無事故郷に帰るためには、人間の中にいる、通訳、守護者、ギルド、ヒーラーと呼ばれる4つの役割の人たちが一致団結する必要があるのです。
 クリーブランドは、自分では自覚していないという、その4つの役割の人たちを見つけ、無事にナーフを故郷に帰してやる決意をします。
 クリーブランドはアパートの中にその役割を持つ人間がいることに気づき、協力を要請します。住人たちは、この現実の世界で現実とは思えない物語が進行していることに驚きますが、徐々に弱っていくストーリーを見て立ち上がるのです。

 世の多くの方々が感じられたように、非常に残念に思いました。
 何で水の精(ナーフ)が都会(フィラデルフィアのようですが、特に関係ありません。)のマンションの全く特徴のない、大自然とは全く無縁なプールに現れるんだ?とか、クリーブランドはナーフの情報を、なぜヤン・スンに聞くのか?とか、東洋というのは中国?韓国?日本?ベトナム?(ネットで調べてみると、みな断定的に、中国とか韓国とかベトナムとか書いてあります。)とか、ストーリーを付け狙う怪物スクラントは、なぜ植物の塊で、オオカミのような姿なんだ?とか、ギルドの役割がいまいちはっきりしない、とか、あのいかにも意味ありげに登場してきた13Bの新入りの人には役割はなかったみたいだけど何のために意味ありげに登場してきたの?とか、その新入りの人はスクラントに襲われたみたいだけど、なぜ?そしてどうなったの?とか、はじめ通訳に選ばれたパズル好きのおっさんはなぜパズルの中に答えを見つけようとするの?とか、突っ込みどころを書き出していくとキリがありません。

レディ・ウォーター2

 そこで、結構核心に迫る突っ込みどころ2点についてだけ、激しく突っ込まさせていただきます。
 ひとつめは、ちょっとヘタウマな古代壁画調の絵で、冒頭に説明が入る、この物語の根本となる、ナーフの伝説についてです。
 世界のどこかにこういう伝説が本当に存在していて、そのどこかの伝説をもとにしてこの物語が形作られている風の体を演出している感じで、冒頭にわざわざ説明を入れているのでしょうが、はっきり言って、この伝説完全にでっち上げですよね。
 いや、誤解ないように言っておきますが、僕は実在しない伝説を、わざわざどこかに存在しているがごとく装って、不謹慎だとか、糾弾するつもりはさらさらありません。
 言いたいのは、その伝説があまりにも稚拙で、絶対こんなの実在しないよね、と瞬間に思ってしまうということです。どうせでっちあげるのなら、とことん実在するように作ってほしいということです。
 しかも、その伝説を知っているのが、どう見ても中国人か韓国人、ベトナム人にしか見えない東洋人(はっきり言ってどの国か全く断定できません。少なくとも日本人ではないということが、僕が日本人だから、かろうじてわかるだけです。)のお年寄りにもかかわらず、東洋的な感じが全くないということです。
 ナーフとか、スクラントとか、伝説の中に出てくる固有名詞的な言葉も全く東洋的ではないですし、その物語の展開も何となく東洋的ではないですよね。
 冒頭の壁画風な絵による伝説を説明するアニメーションに、全く東洋的な雰囲気を感じなかった(というかどちらかというと狩猟民族的な雰囲気を感じていました。どこがどうとうまく言葉で説明できませんが。)ので、中国のどこかの農村にいそうな、あるいは、ベトナムの露店で見た目はよくないけど味はうまい食べ物を売っていそうな、ヤン・スンのお母さんが伝説を知っていると出てきたときに、非常に違和感を持ってしまいました。(でも、英語の話せないヤン・スンのお母さんと、クリーブランドが話をしたくて、外出中のヤン・スンに電話をかけ、携帯を奪い合いながら、いちいち電話の向こうのヤン・スンが通訳をして、話をする場面は非常に大笑いでした。日本語吹き替え版にしてしまうと、この面白さが全く分かりませんよ、気を付けて。)

 それから、いつもチョイ役で自身の作品に出演(ヒッチコックかよ!!)しているM・ナイト・シャマラン監督が、今回は非常に重要な役で出演している点です。
 今回の監督の役は、ナーフのストーリーと出会うことで、作家としての才能が開花し、その書いた本が、アメリカの片田舎に住む一人の少年に影響を与え、その子がやがて偉大な指導者になるという、“選ばれし器”の作家の卵の青年(名前がよくわからないんだけど??)です。
 ところが、このかなり重要な役を演じているシャマランが、あまりにも大根だということが非常に問題だと思います。
 なんか終始同じようなボーとした顔をしているし、ストーリーに出会った時の衝撃とか、出会う前と後の変化とか、まったく表現できていません。これでいいんでしょうか。
 彼が出たがりなのは、これまでの作品で何かしらのチョイ役で出演していることからわかりますが、自身の演技力とか考えてお話の展開にほぼ影響がないようにチョイ役を選んでいるんだなと思っていたのですが、本作では、今までに例を見ない物語の核となる重要な役なので、その大根ぶりが非常に気になって仕方がありませんでした。
 彼の役が、インド人(シャマランはインド系アメリカ人です。)である必要は全くないので、ギルドだと思われていた若者たちのひとりぐらいで押さえておけばよかったのに、なんで今回はこんな重要な役にしてしまったのでしょう、と非常に疑問を持ってしまいました。

レディ・ウォーター3

 ということで、最低監督賞、最低助演男優賞(どちらも受賞者はシャマランです。)と、ラジー賞を2部門受賞しているのは伊達ではない、いつものシャマラン作品を今回は紹介しました。(ちなみに最低作品賞にもノミネートされていますが、「氷の微笑2」という大迷作があったため、受賞はできませんでした。)
 ところで、主人公のマンション管理人のおじさんクリーブランド、見た目にふさわしくない奮闘ぶりを見せて頑張っていますが、これは絶対、突然現れた美女スト-リーに完全に心を奪われていますね。まあ、全裸に男物Yシャツ1枚だけのかわいらしい女の子がいきなり目の前に現れ、自分に全面的に頼り切っていて、思いっ切りベタベタされれば、ほれない男はいないですけどね。
 このブライス・ダラス・ハワードという女優さん、「ヴィレッジ」の時も思いましたが、人間離れした妖しい魅力がありますね。「スパイダーマン3」や「ターミネーター4」の時はそんなこと全く思いませんでしたけど。そうか、普通の女性の時はなんとはないけど、神秘的な存在を演じさせるとその魅力を発揮するんですね。
 そういえば、来週から公開される、ウィル・スミス親子が共演ということで盛んに宣伝している「アフター・アース」、シャマラン監督なんですね。SF大好き理系おじさんとしては、非常に好みな内容で期待してしまったのですが、ちょっとがっかりです。「シックス・センス」的奇跡を期待しています。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2013.06.16 19:05:59
コメント(0) | コメントを書く
[ファンタジー] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.