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カテゴリ:SF
監督・脚本 エリック・ヘイデン
このほど、NASAが地球外生命体に関する重大発表をするというニュースが流れました。「えっ、ついに発見されたか、エウロパ?タイタン?トリトン?それとも太陽系外か?」と思いっきり期待して見てみたら、「土星の衛星エンケラドスで、表面の氷の裂け目から噴出する水蒸気の中に、水素分子が発見され、氷の下の海の中に生命体がいる可能性が高まった。」という、喜んでいいのかどうか迷う、非常に中途半端な発表で、ちょっとがっかりしました。 以前、「エウロパ」という映画を紹介したときにも述べましたが、太陽家の外側を回る木星型惑星(木星・土星・天王星・海王星)の周りをまわる、巨大衛星たち(木星のエウロパやガニメデ、土星のタイタンや海王星のトリトンなど)の表面を覆う氷の下に海があるものが多く、そこには生命体が存在する可能性があるのです。
そんな中、また、変な映画を見つけてしまいました。GYAOのおすすめ無料動画で見つけ、SF大好き理系おじさんは、「きっとツッコミどころ満載だぞ。」と思い、観てみたわけです。
木星の衛星エウロパに海洋生物が生息している証拠写真が数多く発表され、モフィット社は独自の宇宙開発を進め、有人探査計画を実施します。2人の宇宙飛行士マイケルとネイサンは、世界中の注目を浴び、宇宙へと飛び立ちました。 地球帰還まで13年のミッションだが、地球を離れて2年、2人がコールドスリープ中、予期せぬ隕石との衝突により宇宙船が損傷してしまいます。先に目覚めたマイケルは非常用居住区に逃げ込みなんとか一命をとりとめますが、相棒のネイサンとともに、コールドスリープ室兼脱出ポッドを失ってしまいます。地球上の指令班はミッションの中止と地球への帰還を命じます。 しかし、地球到着までにかかる期間は3年間。たった独り、宇宙空間での孤独で静か過ぎる日々が始まるのです。
最近、宇宙に取り残され系の映画、多くないですか?アカデミー賞にノミネートされた「ゼロ・グラビティ」や「オデッセイ」「インターステラー」、インディペンデンド系で高い評価を受けている「月に囚われた男」など、科学考証もしっかりしていて、役者陣の演技もしっかりしていて(というか、ほかに出演者がいないから頑張るしかないんだけど。)、見ごたえのあるいい作品が多いのですが、残念ながら、流行に乗じただけの残念な作品が少なからずあるのもしょうがないのかなということですね。
微小隕石の衝突により、コールドスリープ装置のある降下カプセルが損傷して使えなくなるって、あまりにも無防備すぎないか?火星と木星の間の小惑星帯をどう通ろうと思っていったんだろう、とか、机も椅子もない3m四方ぐらいのあまりにも狭く殺風景な居住区、行程のほとんどをコールドスリープで過ごす予定だったにしても、あまりにも居住性が低すぎないか、とか、いったいどこに大量の食糧・水・酸素を備蓄しているのか、と思ってしまう、宇宙船の小ささ、そして、なんといっても狭い居住区に1人だけのまったく同じような映像が続く、画面の変化のなさ、低予算のため仕方がないところもあるとはいえ、ツッコミどころが満載で、とってもとってもとってもとっても退屈な映画です。
原題は、「ASTRONAUT: THE LAST PUSH」訳して「宇宙飛行士、最後の決断」というところでしょうか、ちゃんと映画をしっかり観てから邦題を考えてほしいですね。
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Last updated
2017.04.23 10:13:34
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