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テーマ:ふと思い出したこと(247)
カテゴリ:がらくた箱
今日の夕食はパスタ。フェットチーネ牛肉のラグーソース(生協の冷凍)、なんてものを食べた。
うちの男性陣はパスタが好きなので、しばしばパスタが食卓に上る。 ホタテとトマトのソース、ジェノベーゼ、カルボナーラ、和風きのこ、ペペロンチーノ、ボンゴレビアンコ。 しかしこういうパスタを食べていて時々思い出すのは、かつて食べていた、まだパスタという言葉など全く知らなかった子供の頃のスパゲテー。 母が作ってくれたスパゲテーは、まずたまねぎと豚肉またはプレスハム(今の人ってプレスハムなんて知らないだろうなあ、ウサギ肉とかマトンが入ってたんだよなあ)とピーマンが入っているケチャップで炒めたスパゲテー。あえて分類すればいわゆるナポリタンの系統なのだろうが、当然ナポリタンという名前すら知らない。これは「ケチャップのスパゲテー」である。 そしてもうひとつは、具が無くてマヨネーズとケチャップを混ぜただけのスパゲテー。これは時々昼食に登場していた記憶がある。名前も特に無かったと思う。 母のスパゲテーは、ゆで時間など無視してたっぷりゆで倒して芯までくったりと軟らかいスパゲテーだった(とはいえ、後年北京でうっかり試してしまった中国製パスタに比べればずっとまともだったが)。 子供の頃はもちろん何の疑問も無く美味しく食べていた。 小学校高学年の頃、あるデパートに今思えばフードコートのような小食堂が集まるフロアができて、そこにはスパゲティ専門店もあった。 スパゲティ専門とはいっても今のようにおしゃれなパスタがいろいろある訳ではなく、メニューにあったのはナポリタンとミートソースとあと何か1つ2つだったように思う。 しかしそこで初めて食べたナポリタンは、じゅうじゅういいながら焼けた鉄板の上に載ってきた。母のスパゲテーとは違って甘くない。粉チーズも一緒に出てくる。衝撃だった。そして美味しかった。 そしてもう一度行く機会があった時に食べたミートソースは更に美味しかった。こんな美味しいスパゲテーがあるのか、とカルチャーショックだった。 とはいえ、当時はナポリタンとミートソースの区別もあまりついてはいなかったが。 母はその後もやっぱりスパゲテーを作り続けていたが、私が高校生の頃いつの間にかミートソースの作り方を覚えた。その頃私は、行きつけの喫茶店でスパゲティボンゴレとかジャポネとかのトマト味ではないスパゲティの味を覚えていた。 スパゲティがさらにパスタにステップアップしたのは20年ぐらい前だろうか。 フェットチーネとかリングイネとかフジッリとか、そんなものもスパゲティの仲間として認識するようになった頃。 ジェノベーゼに目の無い息子にとってはスパゲティは最初からパスタだ。 彼に私が子供の頃食べていたべたべたに甘いケチャップのスパゲテーとか具無しのマヨケチャスパゲテーを食べさせたら何て言うかちょっと試してみたい。案外新しい味って感じで受けたりして。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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