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テーマ:障害児の親として(1435)
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障害者自立支援法で障害者に義務づけられた福祉サービス費用の原則1割負担をめぐり、全都道府県と政令指定市など主要市、特別区のうち、約4割が独自の軽減策を実施したり、導入を決めたりしていることが、朝日新聞社の全国調査でわかった。同法が一部施行された4月以降、従来に比べて急激な負担増となったのを緩和する措置。10月から始まる障害児施設の利用料負担でも、同様の軽減策に踏み切る自治体が相次いでおり、住む場所によって障害者の負担が異な る「地域格差」が広がっている実態が浮かび上がった。1割負担をめぐっては、同法で障害者の所得によって負担の上限額(1万5000~3万7200円)が設けられ、生活保護世帯は対象外。だが、食費や光熱水費は一定の実費負担が課せられており、金銭的負担を理由に、施設を退所する障害者が全国で続出している。
全国調査では、47都道府県のほか、15の指定市とほかの県庁所在都市、中核市、特別区の計90自治体を対象に、同法施行に伴う障害者への取り組みなどについて聞いた。 都道府県と指定市の計62自治体のうち、軽減策を実施、または実施の方針を決めたのは15自治体で、10自治体が現在、検討している。京都府は「負担増で必要なサービスを受けられなくなる」として、3年間の期限付きで国より低い上限額を設け、超過分を市町村と折半で助成。横浜市は非課税世帯を対象に負担の増額分を全額助成している。三重、千葉両県は、障害者が共同で暮らすグループホームへの家賃を補助する形で、本人の負担を軽減する。 一方、37自治体は「実施していない」と回答。「障害者施策は全国一律であるべきで、軽減策についても国の責任」(茨城県)「低所得層に配慮した軽減策が法律で用意されている」(静岡市)などの意見が多かった。 指定市を除く県庁所在都市と中核市、特別区の計75自治体では、42自治体が軽減策を実施、または実施の方針を決めており、実施しない27自治体を大きく上回る。検討中は6自治体だった。都道府県と指定市を含めると、57自治体が実施または実施方針で、全体の約4割にのぼる。 児童福祉法の改正に伴い、10月から施設利用料の1割負担がスタートする障害児については、都道府県と指定市のうち、長崎県や川崎市などが現在の個人負担額を超えた分を全額補助するなど、13自治体が軽減策を実施する予定。「利用が抑制されれば子どもの療育が阻害される」(長崎県)との理由が多い。32自治体は、財政難などを理由に実施する予定がないとしている。 調査では、国の一連の施策に対する評価も聞いた。「問題がある」「どちらかというと問題」が39%を占め、「余りにも短い期間で急激な変化」(川崎市)などの意見が目立つ。「妥当」と回答したのはゼロ。「どちらかというと妥当」は16%、「どちらとも言えない」は34%だった。 ◇ 〈障害者自立支援法〉 障害者の地域での自立や、身体、知的、精神の障害別で提供されてきた福祉サービスの一元化が目的。利用者が福祉サービスを自由に選べる「支援費制度」が財政破綻(はたん)したため、導入された。所得を基本とした「応能負担」に加え、利用したサービス量で利用料が決まる「応益負担」の仕組みを採り入れた。4月からの本人1割負担に続き、10月からは障害の程度を6段階に区分する認定制度も始まる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.09.26 16:33:46
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