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皆様こんにちは。お久しぶりです。
私は現在日本にいます♪ 3月末まで、3ヶ月弱の日本滞在です。 年末に実家の祖母が乳癌の手術をすることになり、 それをきっかけに帰国を決めました。 「癌」と聞いた時はあたまがまっしろになったけれど、 幸い転移もなく、術後の経過もよく、 術後2日目にして「いつもの祖母」だったそう。 産婦人科医の自分の弟に、 「80過ぎて乳癌になるなんて若い。」 とほめられて?いた祖母。 それでも手術前はやはり不安だったようで、 祖母の見た夢の話を電話で妹づてに聞いた。 「仏壇で仏様に手術の報告をして、 『取った乳房は仏様に捧げます』と言ったら、 『(そんなものは)いらない。』って言われた夢を見たんだって。」 悪いんだけど、笑ってしまう。。 ただ、一度寝付いたら、 忘れっぽさが増した上に、ほうけたようになってしまった。 いつもぼんやり「心ここにあらず」な感じ。 年明けに私が帰国した時はその状態だった。 無理もない。 自分の編み物教室を持っていて、 10月まで外に出て働いていた人が(毎日ではないが)、 今は、日中はうちでひとり、刺激もなく話す相手もなく、 傷が癒えても、やることなく、ベッドでうとうとしてる日々。 そんなわけで、私は帰った次の日から、 つきっきりで「おばあちゃん係」になった。 介護が必要なほどの相手ではないけど、 一緒にあさごはんたべて、一緒にひるごはんたべて、 一緒にお茶飲んで、おしゃべりして、 とにかく時間の許す限り話し相手になる。 私が飽きてくると、本を朗読したり、 高校の歴史の教科書なんかを音読して(祖母、歴史大好き) 聞いてもらったりする。 恥ずかしながら、読めない漢字を教えてもらったり。。 そんなことしつつ、帰国してから読んだ本も20冊を超えた。 おふろも一緒に入って、体が乾燥してかゆくなる祖母の為に、 湯上りの全身にボディミルクを塗る。 最初は、「お茶のまない?」と誘っても、 キッチンまで出てくることすら面倒そうで、 「(ベッドに)持ってきてもらおうかしら」と言っていた祖母も、 今では、すぐに起き上がって、いそいそ出てきてくれる。 起きていられる時間も長くなってきて、 腕を上げるリハビリの為に、 せんたくもの干しやとりこみを手伝ってくれる。 おふろでも、私の背中を流してくれる。 2,3週間たったあたりで、 仕事が遅くて普段めったに祖母に会わない私の妹が、 夜中にトイレに起きた祖母とばったり会ったそうで、 「おばあちゃん、最近たましい戻ってきた。」 と言ってくれた。 前は夜中トイレに起きた祖母と会った途端、 「もう何がなんだかわからなくなっちゃった」と言われたそうで、 「突然そう言われても、こっちも何がなんだかわからない」 とドイツにいた私に報告のメールをくれた妹だけど、 今は夜中に会っても、ふつうの会話が成り立っている、と。 最近は、更にしっかりしてきたぞ。 家でのリハビリ(物干し?)の効果あってか、 先週の病院でも、もうリハビリセンターには来なくてよいと言われた。 編み物教室の生徒さんも入れ替わり立ち替わりお見舞いに来てくれ、 祖母も教室に復帰する気マンマンだ。 心配なのでしばらくは、私も一緒に付いて行くつもりでいるけれど。 必要としてくれる人たちが外にいるのはありがたいことだ。 楽しみがあって意欲があるのはうれしいことだ。 前述の祖母の弟も、 「あと怖いのはボケだけだから、教室は続けたほうがいい。 周りに迷惑かけても行け。みんなに嫌がられても行け。」 と言っていた。 (笑うとこじゃないが、笑った。。) 祖母を「刺激」するよう努めていたつもりでいたけれど、 刺激されてたのは、むしろ私。 祖母、もともと言葉の使い方、言うことが面白い人ではあったけど、 こうやってずっと一緒にいると、 よくもまあこんなにネタが、と思うほど、毎日おもしろい(笑)。 あんまり面白いので「おばあちゃん語録」をつけるようになった。 今年の手帳に、初めて「ほぼ日手帳」を使い始めたのだけれど、 1日1ページたっぷり書ける手帳には、 祖母の名言が増えてゆく。 第三者が聞いて面白いかどうかはわからないけれど、 少しここで紹介。。 病院の帰りに、改装されたばかりの近所のデニーズに行った時、 祖母、あたりをみまわして。 「なんだか浦島太郎になった気分。 あそこに座ってる人も、この世の人じゃないみたい。」 ただ単に、「ここらではちょっとめずらしいこぎれいな」ママさんグループでしたが。 動脈瘤で亡くなった人の話になった時の祖母の台詞。 「動脈瘤は・・・・。 静(脈)のほうなら、てれてれてれと流れているけど、 動(脈)のほうだと、わっしょいわっしょいと勢いよく流れてるでしょ。」 血の流れに「わっしょいわっしょい」って・・・? おふろにて、 ドイツではおふろじゃなくてシャワーなんでしょ、 ○○○くん(私の彼)は大きいから、入るなら長いゆぶねじゃないとね、 と言う祖母の次なるセリフ。 「じゃないと、足を三つ折りにしないとね。」 「どうやってみっつに折るんだよ?!」と爆笑しつつ尋ねたら、 「そう。だからどうやって折るかと思って。」としゃあしゃあと。。 夕食時、父(祖母の息子)が母に愛を示して、 「この人とは一心同体だから」と祖母に言うと、 祖母、母に向かって、 「お気の毒ね。」 しばらく日本を離れていた間に、友人たちが大勢出産していて、 顔を見に「赤ちゃんめぐり」をしている私に。 「人の赤ちゃんばかり見てないで、あなたもこしらえなさい。」 「って○○○くんに言っておきなさい。」 突っ込みどころ満載。 おばーちゃん、最高です(笑)。 祖母が癌になってなかったら、この時期にこんな長く帰ってなかった。 帰った時も、いつもみたいに自分の楽しみばかり優先して、 こんなに祖母と一緒にはいなかっただろう。 普段会えない分、うんとうんとおばあちゃん孝行しておくんだ。 「おばあちゃんが死んじゃうかも・・・」と一度は考えてしまったおかげで、 大事に至らなかったことが余計に有難く、 なんでもない祖母とのやりとりがまた、涙が出るほど有難い。 長生きしてね。 おばあちゃん、大好きよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年02月23日 03時43分28秒
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