アーティストビザ取得
2年前、渡独に際して、ここでこんな日記を書いた。「『はやく言葉を覚えて何らかのビザに書き換えられるようにならないと、この国にはいられないよ!』と自分のおしりをたたくもの目的のひとつ?彼を信用してないって意味じゃなく、外国でも、自分の足で立ってる、って思えるように、せめてもの(くだらない)プライドだ。」「彼に頼れば頼るほど、自分のドイツでの人生はますます狭まってくることも予想できる。だから余計に、自分に厳しくありたい、依存しないでも生きていけるっていう自信が欲しい・・・自分自身の喜びが(彼だけでなく)この国にある、って思えるようになりたい。」あれから二年。ドイツでグラスアーティストとしてのビザを取得することが出来ました。。ここでやっとまだスタート地点、大事なのはこれから、とはわかっているけど、希望かなって自力でビザ取ることができた、しかも自分のライフワークで、と思うと、正直、感無量です・・・(涙)。私にも、国に認めてもらえることがあったんだ~私だって出来ることがあるんだ役立たずじゃないんだ~、ってほっとする気持ち。目的があって独り身で、自分が行きたくて行ったオーストラリアの時とは違い、来た目的はただひとつ、「彼」のみだったドイツ。だからこそ、怖くもあった。結婚でビザを得るよりまず、自力でビザが取れるようになりたい、というのは、このまま外国で仕事も得られずライフワークも持てず、一生相手におぶさって生きていくしかないってこともあり得る・・・、とびびっていた私の、ささやかな意地と夢でもあった。長年の友人に、「好きだからやってたんだろうけどさ、ガラスやっててよかったね。ガラスがんねねちゃんにいろんなものを運んできてくれるね。」と言われて目からウロコが落ちた。「私が」ガラスのために道を切り開いている、というよりも、ほんとまさしく、「ガラスのおかげで」私の道が少しずつ切り開かれている感じ・・・。短くまとめてしまえば、自分の道にものすごく悩んで、いろいろ挑戦しては壁にぶち当たって、精神的にはそれなりに辛い2年間だった。迷って違う方向を向こうとしたり、かなりじたばたしたけれども、からまわっているうちに何かを巻き取ったのか、そのすべてが少しずつつながりを持って、結果的に引っ張られるように本来の道、自分自身が本当に望んでいた道へと戻ってきた、というのも考えてみれば不思議だ。この2年で辛かったのは、努力してたのは、私だけじゃない。私の彼も、彼の道でなかなか思うように行かず、私なんか、自分だったら気が狂いそー・・・と思うような努力をしていた。(そんな中で、私のサポートもしてくれていたのだから本当に頭が下がる。。)その彼の努力もまた実った。しかも私の道が開けたのと彼の道が開けたのが、なんと同じ日だった(笑)!今彼は、勤務しながら会社の援助で二つ目のマスターをやっている。お互いいちばん辛い時を支えあって乗り越えてきたこの相手、お互いが自分の道を追求しながらも、手をつないで助け合って歩いていけることがありがたく、また嬉しい。。ほんというと、ドイツに来る前は、これほどまでに大変だとは、想像してなかったよ(苦笑)。私も彼も、今はまだひとつのステップ踏み出したばかり。これからもふたりでまた一歩一歩階段をのぼっていけるよう、がんばります。彼よ、いつもほんとうにありがとう。