昨日は、ガンの学校のPTA懇親会があり、でかけてきました。
毎年、この時期には、クラスごとに正副両担任をかこんでの懇親会を、PTA主催で催すのが通例です。
でも、今年は、学年全体での会となりました。
ガンの学校では、クラスごとに正副担任が日々指導してくださるのですが、学年の各クラスの担任全体で<学年会>という組織になっていて、その全部の先生で、すべての生徒を見守ってくださいます。
目立つ子、目立たない子がいるし、先生によっては、教科を全く教わらない場合もあるので、もしかすると顔と名前を一致させていただいてはない、ということもあるのかもしれませんが、学年のさまざまな方針に関しては、この会で深く話し合われ、熱意と、ぶれないものをもって、導いてくださっています。
その先生方の中でも、ガンたちが中学に入学して以来ずっとお世話になっていた、ベテランの先生がお二人、今年の春で定年退職されるということで、いま受け持っていただいているクラスだけでなく、学年全体で送別しましょうとなったのが昨日の会でした。
これまでに前例のなかったことなので、批判や反対の声もあったようですが、役員の方たちのご尽力で開催と相成り。
会場には、大勢の保護者と学年会の先生方に加え、校長もいらして、とても賑やかでありました。
中にはご夫婦で参加されていたおうちもあります。ベテランの先生ゆえ、パパと息子が2代で教えを受けた方も、何人もおられるようです。羨ましい話だ。
前半は、クラスごとに担任を囲む会。
後半は、送別会。
スピーチがあったり、生徒たちが一言ずつお礼を言う動画の上映があったりしました。
動画は、子供の一人が撮影したとかで、話をする表情が、親に見せるものとはまた違う雰囲気だと皆口々に言っていました。
リラックスしたような、大人びたような。
ガンは写っておりませんでした。撮られるのを嫌がるのでたぶん、逃げたのであろうよ。ちょっとつまらん。
休み時間や、お弁当を食べながらの一言集でしたが、近所のコンビニでのシーンもあり、美容院でカラーをしながらのスピーチもあり、きったねぇ部室でその姿勢で言うか!?というものもあり。
リアクションの声で子供のスピーチは全然聞こえませんでしたが!
先生にはDVDでお渡しするそうです。
お二人とも、このご時世に、<寛容>をもって子どもを育てるとは、という手本を示してくださった先生です。
ただ甘いのではない、真の優しさと、それを思春期の男の子にどう注ぐかということを、授業でも日常でも、体現しておられた先生でした。
いらっしゃらなくなったら、寂しいという以上の穴を感じるだろうな…。
賑やかに、和やかに、しみじみとしたいい会でしたが時間が来てお開き。
最後は学年主任の先生の音頭で三本締めをしました。
先生ったら「…三本締め、って皆さんご存知ですか?
いや、ぼくらは普通だけど、ホラ平成の若い人達は知らないでしょ」
…全員、昭和ですからww
順に、お店から出ることになったのですが、前半の時間、副担任の先生とお話できなかったのが心残りでした。
来年も、ガンは先生の受け持たれる授業をとるようだと言っていたし。
やっぱり、ちょっとご挨拶、しておこう。
そう思ったお母様は何人かいたようで、先生の周りに数人、集まっています。
ところが先生…話…長いのよね…
プチ個人面談モード…
待ちに待って、やっと、お話できることになりました。
「ガンの母でございます」
「ガンくん、ああ!
ガンくん!
ぼくは言いたいことがありますよ!」
えっ…げっ…これって…
6月懇談会の悪夢が蘇ります。
「ぼくはですね!
19年間の教師生活で、記憶の限り、初めてですよ。
生徒に『死ね!』って言われたの。アハハ」
え~~~っ。
「申し訳ありませんっ、本当にっ」
「いや~、悪気はないんだと思うんですけどねぇ、ハハハ!
実力試験のとき、ぼくの教科の試験の次の時間、試験監督に行ったらですね、
教室に入るなり、
『死ね!』
って聞こえて。
あれはガンくんの声でしたね~。
ぼくのこと、嫌いとか、っすかねアハハ」
先生がどのような表情なのか…
あむあむはもはや、自分の靴の爪先と、床に落ちる自分の影しか見ておらなんだ。
「…いえっ…きっとその、試験が難しくて…
本当に…」
「アハハ、本人もそう言ってましたけどね!」
でしょ。ですよね、と、腰を伸ばしかけたところ
「でも19年で初めてですもん!
ショックっすよ、ほんと!」
ずびばぜん!
「ま、悪気はないと思ってますけどね!」
はい、絶対に、そうなのでございます!
店員さんがテーブルを動かしに来たのを機に、よいタイミングとばかりに失礼しました。
…あんなに待って、これかよ…
帰宅後、ガンに
「先生がね、19年で初めて、って。
…さて、何でしょうっ?」
「…!
『死ね』って言われた、?」
わかっているのか!
「ったく!
わきまえなさいよ、シチュエーションを。
『本意ではありません』って、謝りなさい」
「謝ったよ、もう」
そうなの…ね…先生、よっぽど…