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ねことパンの日々

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2007.08.14
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カテゴリ:本のこと
こんばんわ。
もはや何もいうことはありません。灼熱地獄の群馬です...(#/__)/ドテ
現在の室内気温、エアコンをかなりきかせているのに、いまだ
31度
でございます...Σ(|||▽||| )
ひょえええぇええぇぇっぇぇぇぇぇ

に、煮えながら、仕事してまふ....。


さてさて(;´Д`A ```

先日ご紹介したこの本、ようやく、読了いたしました。

中島岳志著 パール判事 東京裁判と絶対平和主義
中島岳志著 パール判事 東京裁判と絶対平和主義


そして、今日のNHKスペシャルでも、特番が組まれていましたね。
「ガスパールとキトの家主」さんが、教えてくださいました。ありがとうです~~☆

東京裁判の多数派意見に対し、長大な「パール判決意見書」を書き、同裁判の被告全員の無罪を主張した、インド人の同裁判判事・ラーダービノード・パール(パル)。本書は、彼の立場をできる限り明らかにしながら、彼の同裁判に対するスタンス、主張を丁寧になぞり、意見書の意味を掘り下げようとした労作です。
また、同裁判が終わった後のパール判事の言動についても、日本に関係するものを拾い出して紹介し、「パールと日本」の関係をストイックに浮かび上がらせているところが、特徴といえましょう。

読了して、まずパールの宗教者としての側面を、もっと知りたいと思いました。マハトマ・ガンディーに深く傾倒し、非暴力主義を貫こうとするパールの姿勢を、もっと深く知りたいですね。そのうえで、冷徹かつ明晰な頭脳による法学者としてのパールが浮かび上がってくるのだと思います。
著者は、本書のなかで繰り返し「『日本無罪論』というミスリーディング」を指摘し、現在も繰り返されるその言説に改めて、というより、かなりしつこく、警鐘を鳴らしているように思えます。現状を憂えてのことなのか、それとも、読み違えられるポイントがそれだけ多いということなのか...。おそらく両方なのだと思いますが、いささかその部分に走りすぎた感が否めなかったのは、残念でした。
著者も「あとがき」で述べているとおり、『中村屋のボース』で見せたような、人物に肉薄する力強さは、本書にはみられません。「頭で書いたパール」と自ら述べておられるとおり、読解し咀嚼することを命題として突き進んだ感があります。ですが、できれば、次の機会に、ぜひとも「人間パール」にも迫っていただきたいなぁ。それだけの力を持っている著者だと思うので。
そして、本書を読んだおかげで、NHKスペシャルの内容がより深く理解でき、とても勉強になりました。やっぱテレヴィはダイジェストですからね。深くは踏み込めないところあるし。


さて、パール判事の

1.日本は侵略戦争を起こし、過ちを犯した
2.しかし、それが連合国側(勝者)によって、一方的に裁かれてはならない
3.戦争の惨禍を繰り返さないために、国際法は整備されるべきだ

という指摘の重みを、私たちは真摯に受け止めるべきだと思います。
その意味で、日本国憲法第9条の

日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する

という条文は、まさに「戦争の参加を繰り返さないため」の国際法にこそ基本理念として適用されるべきであり、戦争の大きな惨禍を広げ、かつそれに見舞われたこの国においては、当然しっかりと保持されるべきものではないかと、私は考えます。
誇ることはありません。ことさら強調すべきでもありません。「国際平和を誠実に希求」する人間ならば、当然のことなのではないでしょうか。

とまぁ、これは私の意見です。いろんな意見があると思いますが、殺し合いが好きな人がそう多いとは思えませんし、戦争が起きなければいいと思っている人は、日本にはそうとう多いのだと思っています。だから、戦争を起こさないために、みっちりと話し合っていくことは、とても大事なのだと、改めて思います。

おっと、もう日付が変わりましたね。
きょうは終戦記念日。また「戦争と平和」への思いを、新たにしたいと思います。

ところで。
聞けば、安倍クンたら、こんどの外遊で、パール判事の息子に会いにいくってぇぢゃありませんか。
「どやされて、すごすご帰ってくるがいい!」と本気で思っているのは、私一人だけでしょうか。
まったくもう...((( ̄へ ̄井) フンッ








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Last updated  2007.08.15 00:01:27
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