ヨルダン、ペトラ遺跡のシークの最狭部にたどりつき、上を仰ぐ(写真)。
絶壁が途中でせり出し、一部は向かいの壁と接するほどに狭くなっている。もし大洪水に襲われたら、ここは間違いなく激流になる。流されて岩に叩きつけられて、たぶん命がない。
◎2000年前の石畳
日本語ペラペラの現地ガイド氏は何も言わなかったけれども、ほとんどないだろうがもし大雨が予報されたら、ペトラ遺跡は立ち入り禁止になるだろう。
途中、何かの由緒のありそうなレリーフが見られる(写真)。ガイドによる説明はなかったように思う。
ただその現地ガイド氏が、不意に足下に注意喚起させた。
道の砂から石畳が顔をのぞかせている(写真)。なんと2000年前、ナバタイ人が敷いた石畳の道だという。多くは長い間に、洪水で流されたり、砂に埋もれてしまったりしたが、ここは残り、しかも顔を出しているというのだ。その目で見れば、なるほど所々で石畳が見える。
2000年前、隊商のラクダがこの道を往来していたのだ。
相変わらず、爆走馬車が僕たちを押しのけるように通過していく(写真)。
◎大きなステラ
さらに2、3分ほど進むと、大きな石板(ステラ)が設置されていた(写真)。シークが膨らんで、やや幅広になった空間を利用して立てたものだ。これはナバタイ人の主神ドゥシャラーを崇めたものといわれる。
ドゥシャラー神は、ナバタイ人のみならず、イスラム教渡来以前の西南アジア各地で信仰されていた。今はイスラム教に飲み込まれ、ドゥシャラー信仰はどこにもない。
追記 アップル、iPhoneⅩ発表
アップルが12日、カリフォルニア州クパチーノの新本社で発表した。ホームボタンが無くなり、新たにホーム画面を顔認証でロックするなどの新機能も付けた。世界中で累計12億台を売ったiPhoneだが、最近は低迷気味という。iPhoneを活性化させるかどうか。
故・スティーブ・ジョブズが、スマートフォンとして個人がポケットに持ち歩けるコンピューターであるiPhoneを発表して10年。アップルが開いたドアは、世界の風景を変えた。その後、サムスンなども追随し、今や電車内ではスマホを見る人が圧倒的だ。
イスラエル・ヨルダンの旅の旅でも、一行の中ではデジカメよりもスマホで写真を撮る人たちが多数派だった。特に30代前半と思しき女性2人は、いずれもスマホで盛んに写真を撮っていた。
ただ「歩きスマホ」という困った現象も頻発している。さらにこれから派生する犯罪も起こっている。先日、知人から職場の上司の中年女性が、当たり屋の男に軽くぶつかり、スマホが壊れたから弁償しろと絡まれたと言っていた。
今のiPhoneを筆頭とするスマホは、ちょっと前のスパコン以上の処理能力を持つという。世界は変わった。
昨年の今日の日記:「タスマニアデビル、哺乳類に例を見ない急速な遺伝子進化で抵抗性を獲得」