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2021.06.05
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カテゴリ:スポーツ

​ 東京オリンピックがいよいよ近づいてきた。共産党、立憲民主党、朝日新聞などの左翼が中止を言い立てるなか、準備は着々と進んでいる。
 彼ら左翼の中止論は、これまでの招致活動とその成就後の準備に、多大な心血を注ぎ、苦闘の汗を流してきた多くの人たちを侮辱するものであり、オリンピックを目標に日夜鍛錬を積み重ねてきたアスリートの汗と涙も愚弄するもので、僕には決して容認できない(写真=2013年9月の東京五輪の決定の瞬間)。



​◎緊急事態宣言延長も五輪を睨んで​
 彼らの無責任(まさに無責任、である。彼らはそのための労苦に少しも貢献したことがない。安直に「言うだけ」の輩なのだ)な妄言は、大会の成功で押し流してやろう。
 菅政権がこのような左翼の雑音に耳を貸さず、実施に向けて着々と準備を進めてきたのは、首相として日本の国際公約と信用を維持する上でも、またアスリート、とりわけオリンピックでしか日が当たらないマイナースポーツのアスリートの期待に応える上でも、当然のことである。
 武漢肺炎の新規発生者が東京・大阪でどんどん減っているのに、緊急事態宣言の20日間の延長を決めたのは、オリンピック直前まで事態が好転しないリスクを抑えるためだろう。オリンピックさえなければ、もうこれ以上、緊急事態宣言で飲食業などを窒息させ続ける選択はとらなかったはずだ。実際、東京も大阪も、変異型に完全に置き換わっているのに、新規感染者はどんどん減っているのだ。

​◎ゲノム編集で遺伝子に手を入れる​
 それはさておき、オリンピックと言えば、いたちごっこの戦いをし続けるドーピング対策がある(写真=筋肉増強剤のドーピングが発覚し、1988年ソウル五輪100メートルで獲得した金メダルが剥奪され、9秒79の世界新記録も抹消されたベン・ジョンソン)。



 最近は、尿や血液を採取しても痕跡を捕らえられない遺伝子ドーピングが懸念されている。
 遺伝子ドーピングは、アスリートの遺伝子をゲノム編集技術で手を入れ、「デザインされた選手」を作り出すことだ(遺伝子に手を加えることは、すでに医学の遺伝子治療で実施されている)。
 欧米など自由で民主的な国なら、医学者やスポーツ関係者、メディアなどの監視があるから思いどおりにはいかないだろうが、国家的なドーピング犯罪を行っていたロシアやスターリニスト中国、さらには他の独裁国では、実行しかねない。
 ロシアに関しては、2016年のリオデジャネイロ五輪の前に、世界反ドーピング機関(WADA)が、国ぐるみでドーピング隠蔽しているとして、全てのロシア代表選手の出場停止を勧告したことがある。IOCは、代表選手の全面排除こそ見送ったものの、陸上や重量挙げなどの競技で100人以上の有力選手を出場禁止処分にした。

◎筋肉を増強させるための遺伝子操作
 遺伝子ドーピングは、遺伝子そのものを改変して、筋肉増強させる。
 例えば、筋肉の修復と成長には生体内の様々な分子が関わっているが、筋肉の再生過程ではインスリン様成長因子1(IGF-1)が細胞分裂を活発化させ、逆にミオスタチンは増殖を抑制している。ゲノム編集で、遺伝子に手を加え、これらの分子を増やしたり、働きを停止したりすることは容易だ。
 筋肉に導入した遺伝子が作り出した蛋白質は、尿や血液にはほとんど出てこない。出てきたとしても、もともと生体内にあった天然の蛋白質と区別がつかない。また注射した遺伝子は血中で分解されやすく、遺伝子自体も検出が困難だ。このため遺伝子ドーピングの痕跡を第三者が発見するのは極めて難しい。従来の筋肉増強剤は、人工的に合成した化合物であるため、尿を調べれば投与したかどうかがすぐに分かったのと大きな違いである。

​​​◎突然変異で筋肉モリモリの肉牛の例​​
 家畜では、「ベルジアン・ブルー」(写真)というベルギーの肉牛の例が有名だ。この肉牛は、生まれつき遺伝子の一部が壊れ、筋肉の成長に歯止めがかからなくなった。



 普通のウシは、遺伝子がミオスタチンという蛋白質を作り、これが筋肉細胞の過剰成長を抑止する。そうしないと、育ちすぎた筋肉で生体のバランスが崩れ、やがて個体の死に至るからだ。
 ベルジアン・ブルーは、食べれば食べるほど脂肪ではなく筋肉が付き、ムキムキの体となっている。普通のウシに比べ筋肉は2倍も付いている。畜産農家にすれば、1頭の牛からたくさんの肉が取れるだけでなく、脂身が少ない赤身の肉としてヨーロッパ人から好まれている。
 ベルジアン・ブルーは突然変異の例だが、それに触発され、ゲノム編集でブタのこの遺伝子を壊し、筋肉モリモリのブタが作られている。
 この例をヒトに応用すれば、ムキムキのキン肉マンを作り出すことも可能だ。2004年、ドイツの研究グループがヒトでもこの遺伝子が働かない例が見つかったことを報告している。

​◎筋肉増を抑制するミスタチオン蛋白を作る遺伝子を壊せば――​
 もし幼児段階で、ミオスタチンをコントロールすれば、筋肉隆々としたアスリートを育成できるだろう。それができるのは、「国家」、あるいは共産党という権威を全面利用できる独裁先進国だろう。
 ミオスタチン制御遺伝子だけではない。研究によると、運動成果に影響を及ぼす可能性のある遺伝子は、250くらいも見つかっているという。
 もちろん遺伝子ドーピングは、公正であるべきスポーツにとってアンフェアである。しかしもしそうした選手なり選手候補が密かに作られたら、その個人にとって生涯の重荷を背負わせることになる。生体のアンバランスから、疾病や故障、さらには癌の可能性ので出てくるだろう。
 鍛えたアスリートは、引退すればただの「頑健な人」に戻れる。しかし遺伝子ドーピングを受けた人は、引退後も付きすぎた筋肉とその後遺症に生涯、悩まされる。筋肉の付きすぎたベルジアン・ブルーは食ってしまえばお終いだが、ヒトはそうはいかないのだ。
 非人道の極みである。

昨年の今日の日記:「一時代、市場シェア7割を占めた『アサヒカメラ』もついに廃刊、フィルム絶滅、デジカメ衰退の波に飲まれて」​






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Last updated  2021.06.05 05:34:59



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