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2023/04/22(土)04:58

スターリニスト中国公安部と直結する、ニューヨーク、マンハッタンの秘密「警察署」摘発、日本にもある同施設に警戒を

国際政治(359)

 呆れると同時に強い警戒心を抱いたニュースだった。​ FBIは17日、ニューヨーク・マンハッタン、チャイナタウンにスターリニスト中国公安部と直結する秘密「警察署」を設けて運営に関与したとして、同市在住の盧建旺(61)と陳金平(59)の2人を逮捕したと発表した。同日、共謀してスターリニスト中国の代理人として行動した疑いと司法妨害の疑いで検察から訴追された2人は、同市ブルックリンの連邦裁判所に出廷した(写真)。 ​ ​◎表向きは「サービスセンター」​ 表向きは、武漢肺炎パンデミックの際、在米中国人の「サービスセンター」を装い、運転免許証の更新などを行っていたが、実態は在米反体制中国人に対するスパイ活動や嫌がらせを行っていた。​ 盧と陳は昨年10月、FBIがこの出先機関とされる施設を捜索した際、尋問を受けた。両者とも持っていた携帯電話を押収され、アメリカでの活動を指示していたとされるスターリニスト中国公安部関係者らとの通信を削除したと述べたという。これが、司法妨害の容疑である。秘密「警察署」は、捜索が入った直後に閉鎖されたという(写真=「美国長楽公会」と表示されたビル)。 ​◎在米中国人反体制派への嫌がらせや脅迫​ 検察当局によると、盧はスターリニスト中国の警察当局と関係が深く、中国人反体制派への嫌がらせなどの「抑圧活動」に2015年から積極的に協力してきたという。2018年には、中国からの逃亡者とされる人物やその家族に嫌がらせや脅迫を繰り返すなどし、スターリニスト中国への帰国を促したとされる。スターリニスト中国の民主化運動家の居場所の特定にも協力したという。 むろんこのような行動は、アメリカの主権の著しい侵害であり、国是とする自由と民主主義の甚だしい蹂躙である。 ​◎世界53カ国、日本にも2カ所​ 問題は、スターリニスト中国公安部と直結する秘密「警察署」が、世界中に設けられていることだ。人権団体によると、こうした出先機関はイギリスやオランダなど53カ国に100以上あるとみられている。カナダでは先月、連邦警察がモントリオール地域の2カ所で捜査を進めていると発表、「中国の警察出先機関とみられる機関」から脅迫を受けた中国系カナダ人に名乗り出るよう呼びかけた。 スターリニスト中国のスパイ網は、例えば孔子学院もその1つで、世界中に張り巡らされている(2021年6月12日付日記:「民主主義国の大学に忍び寄る『孔子学院』という名のスターリニスト中国のプロパガンダ講座」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202106120000/を参照)。 孔子学院は、日本の大学に広く設置されているが、今のところ違法行為は把握されていない。だが秘密のスターリニスト中国直結「警察署」は日本にも少なくとも東京に1カ所、所在地不明の1カ所の2カ所ある、とされる。これは、明白に日本の司法制度への挑戦である。 速やかな摘発と閉鎖に追い込む対策が必要であるのは、当然だ。​ 昨年の今日の日記:「スターリニスト中国からのマネー流出が顕著、だがロシアによるウクライナ侵略の影響はこれから」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202204220000/​

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