|
テーマ:☆留学中☆(2566)
カテゴリ:その他
アメリカに来たら是非試してもらいたいのがルートビア(Root Beer)だ。日本では絶対に味わうことができない飲み物だからだ。正直に申し上げてかなり癖のある味なので日本人の舌には合わないかもしれない。実際私もミントのような独特の風味が苦手で10数年前に渡米した時は一口飲んでそれ以上は飲む気が全く起きなかった。ひと昔の少し独特の匂いがする湿布を液体化したような飲み物だった。一部の海外の旅行客が納豆の匂いや食感を嫌うように私もアメリカ人はこんな変な味がする飲み物をわざわざ購入して飲むのか理解に苦しんだ。
この間学内のちょっとしたパーティーがあり何気なく手に取った缶がルートビアだったのだ。しかし、気づいた時にはすでに缶を開いてしまっており戻すわけにもいかない。10数年前の苦い記憶が蘇ってきたが仕方なく飲むことにした。飲んでみて自分でも大変驚いた。自分の舌が10数年の時を経ておかしくなったのか?ミントのような爽やかな口当たりで清涼飲料水にしては甘すぎず苦すぎもしない。最初はビールが苦く感じたが時が経つにつれてその苦味と喉越しの良さに虜になるあの感覚に近いだろうか。10代の自分にはルートビアを味わうには少し若すぎたのかもしれない。こんな飲み物を買う人の気が知れないと思ったことを深く反省したい。 ![]() これがパッケージである。ROOT BEERの下には"ARTIFICIALLY FLAVORED"つまり「人工的に味付けされている(人工甘味料入)」と書かれている。こんなことを隠すことなく表のラベルにしっかり書かれているのがアメリカらしい。ジーニアス英和辞典第6版(大修館書店)でroot beerを調べてみると「《主に米》ルートビア《sassafrasなどの根の汁に甘みをつけたノンアルコール炭酸飲料》」と記載があった。名の通り植物の根から作られた飲み物らしい。 出身国は忘れたが、昔外国出身の人と料理の話題になりゴボウ(burdock)を家庭料理に使うと話したら「日本人は植物の根を食べるのか」と驚かれた記憶があるが、アメリカでも植物の根から飲料水を製造していることがわかった。日米以外でも植物の根を食べる(飲む)習慣がある地域はあるだろうし冷静に考えるとそれほど驚くようなことでもないような気がする。それよりもルートビアは人間の飲み物ではないと思っていた自分が10数年の時を経てすんなり受け入れていることが自分にとっては衝撃であった。自分の味覚もそうだし、自分の判断基準や価値観もきっと大学4年間、10年ほどの社会人経験を経て変わったのだろう。 思わぬ形でルートビアに再会できたことを嬉しく思う。 きたろう お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.10.13 09:46:02
コメント(0) | コメントを書く
[その他] カテゴリの最新記事
|
|