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山への情熱 音楽への愛

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2008年08月18日
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カテゴリ:音楽

山に行かない土日が連続2週続き、久しぶりにコンサートに出かけた。
30代に5年間同じ職場で仕事した同僚が指揮者で、私が住んでいるN市の文化ホールで定期演奏会を開催したのである。


                    プログラム

  ラフマニノフ作曲       ピアノ協奏曲2番ハ短調 作品18

  ショスターコビッチ作曲   交響曲第五番二短調   作品47

  演奏  ちば室内管弦楽団   指揮 高橋利行    ピアノ独奏 中村洋子

高橋利行指揮者.jpgちば室内楽団演奏風景.jpg

    指揮者 高橋利行                       ちば室内管弦楽団

まず久しぶりに聴くこのアマチュアオーケストラが以前より飛躍的に成長していたことに驚いた。特にフルート、オーボエ、ファゴットなど木管楽器のセクションはどのパートも安定して音色が美しく、全く危なげない演奏を聴かせた。金管セクションも大胆な音で充実した響きを出していてよかった。

さらにオーケストラとしての表現力が豊かになり、単なる強弱ではなく微妙で高度な曲想を息切れせずこなすようになっている。アマチュアオーケストラにありがちな技能上の不安は全く感じない。

1曲目ラフマニノフのピアノ協奏曲はおなじみの哀愁を帯びた名旋律が次々と出てきてとても楽しめた。ピアノ独奏の中村洋子さんは美しい音色でそつなく演奏していた。

ショスターコビッチの交響曲第5番ニ短調「革命」、これには心奪われた。第1楽章のあの象徴的な主題が丁寧かつ慎重に始まった。私には心理的描写とも思えるこの主題は初めはひそかにゆっくりと心の隙間に入ってくるが、じわじわとその浸透力を増大させて最後には心の隅々まで占領してしまう。

最後の第4楽章が圧巻だった。冒頭のあの「革命」的で爆発的力を持つフレーズがティンパニーとともに完璧な響きで登場し、それだけで圧倒された。フレーズが複雑にからまり、音色が次々と入れ替わり、激しい強弱の変化が展開しつつ曲が進行していく。エネルギーが渦巻き、見事な音楽に仕上がっていた。陶酔した。

この曲は大変複雑な大作で、こんな曲を作曲するショスターコビッチという人の頭の中はどうなってる?と思うが、その一つ一つの音符をすべて音に変換し、芸術音楽としてまとめあげるというのも又至難の業である。

指揮者と楽団員はどれだけの練習を重ねてきたことだろう。

指揮棒が静止すると同時に「ボラボー!」という声がホールにいくつも飛び交った。私も「ブラボー」と叫び、スタンディングオベイションしたい気分だった。演奏に熱狂していた。プロでなくアマチュアオーケストラである。こんなことはめったにない。

こころゆくまでオーケストラの魅力を楽しみ、「音楽への愛」を確認した半日だった。






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Last updated  2008年08月18日 09時10分47秒
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