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カテゴリ:舞台芸術
下の娘のアパートを久しぶりに訪ねた。体調がすぐれず辛い日々を送っている。キッチンを片付けたり、鉢植えの花を見たりしてのんびりした。室内でクラシック音楽やオペラやバレエを観て過ごすことが多いと言うのでお気に入りのバレエを推薦した。曲はモーリス・ラベルのボレロ、振り付けはモーリス・ベジャール、これを今は亡きジョルジュ・ドンと人気絶頂のシルビー・ギエムが踊っているユーチューブで観た。 どちらも凄かった。ボレロは同じテーマがPPから始まって次第に強さを増して最期はFFFの大音響とともにバレエも絶頂を迎えて、燃え尽きるように終止する。ダンサーは最初から最後まで真っ赤な円卓で踊り続ける。曲の進行とともに円卓の下でも数人が踊り始め、徐々に人数を増して最期は円卓を取り囲むような群舞になる。最初の手の動きから神秘的ムードが漂い、祭礼を司るシャーマンを思わせる存在感に目を奪われる。無駄をそぎ落とした一つ一つの手足の動きが、官能的で美しい。内臓をリズムに合わせて動かす動きはヨガの呼吸法と同じで非常に興味深かった。べジャールはヨガに精通していた? このバレエは赤い円卓の上で舞う一人の"メロディ"と、それを囲む"リズム"による舞台 ドンはセクシーで官能的、シルビー・ギエムは中性的でしなやか、余りの魅力に陶然となった。娘は鳥肌だったと言っていた。同じものを観て同じように感じている。私たちは母娘だ。
ジョルジュ・ドン シルビー・ギエム シルビー・ギエム
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