秀麗富士を見ながら快晴の小金沢連嶺をゆく
7月18日日曜日。昨夜遅かったせいでもう早朝起床は考えず、体が休息をとって目覚めるまで自然に任せた。夜中にトイレに起きねばならなかったが朝は5時55分に目覚めた。ゆっくり支度して7時に出発。今日も最高の晴天に恵まれた。昨日の失敗があるから今日はどうしようかと昨夜からずっと思案していたが、ともかくこの青空と輝く緑の森をみてはじっとしていられない。とりあえずはエスケープルートがある牛奥の雁ヶ腹擦り山まで登って、そこでの体調を見てその先を考えようと思った。 大菩薩峠で お世話になった介山荘介山荘を出発し、すぐ熊沢山の登りを30分こなして稜線に出る。そこからは伸びやかな草原が広がる柳沢峠へ下る。空は碧く森は輝き鳥はさえずり素晴らしい山の朝だった。一面敷き詰めたような笹の草原の中に一筋の細い道が伸びていてルートを導いている。 柳沢峠の笹の草原どんどん快適に歩いていくと小金沢山の登りになる。ここが最も山岳らしい登り道だった。木の根に岩が続いてしんどかったが、奥秩父独特の深い樹林帯は素晴らしかった。90分ほどで小金沢山の山頂に到着した。絶景が待っていた。 小金沢山頂からの富士山見事な富士山の風景が広がっていた。思わず立ち尽くして見入った。最高の景色だ。朝の富士山を堪能した後は更に富士山の秀麗な姿が見られる定説のある牛奥の雁ヶ原擦り山目指した。ここは30分ほどで到着したが、わずかな時間の経過で富士山には雲が結構かかっていて優美な山頂は姿を消していた。残念。 牛奥の雁ヶ腹擦り山からの富士山当初予定の山まで順調に登り、どうするか考えたが天気も体調も良いので予定通りロングルートを縦走することに決心した。牛奥の雁ヶ腹擦り山から黒岳に向かうルートは要注意だ。以前、道が細いので草に隠れてわからず指導標は草むらに倒れていてすぐ見つからなかったため、正しい道を見つけるまでに時間がかかったことがある。用心深く周辺を見て正しい道を確定して出発した。登り下りを繰り返して川胡桃沢の頭を踏み、黒岳までは小一時間。見晴らしのない黒岳に到着した。黒岳で一服して水分・塩分・糖分を補給する。猛烈な暑さだったので汗をかき塩分も失われると筋肉の痙攣が起こってくる。そうなるととても辛いので細心のケアを心掛けた。 黒岳 白谷の丸山頂からの南アルプス方面黒岳から白谷ノ丸を越えて湯ノ沢峠までの道はとても嫌な道だ。地面がえぐれていて歩きにくい上にひどい急坂の下りなのである。木の根につまずかないよう、草や枝につかまりながら忍耐力を発揮して湯ノ沢峠まで何とか降りた。ここで小金沢錬嶺の前半部が終了する。この先はこれまでとは違った山容の山並みが続いていく。 各方面のルートが合流する湯ノ沢峠