クロアチアのそら

クロアチアの首都ザグレブは人口約８０万人。誇り高きクロアチア（特にザグレブ）市民には口が裂けても言えないが、街の中心部もこじんまりしており、ココだけの話、ヨーロッパの地方都市といった趣。人口が少なく、日本のように転勤などはほとんどないので、人間関係は「これで首都？」と驚くほど結構濃い。

こちらに来てまもない頃、街でばったり会った人を夫が「彼は、（夫の）母の友人の娘さんの旦那さんだよ」とこともなげに紹介してくれたことにも驚いたが（夫は記憶力は悪い方。しかもその人にはそれ以来会っていない）、今回はザグレブでも珍しいこんな話が。

先日、姑が用事を済ませて戻ってくると車が駐車違反でレッカーされていた。怒って車を引き取りに行った姑、「レッカー代５００クーナ（約１万円）、駐禁の罰金４００クーナ（約８千円）だけど現金それとも請求書払い？」と聞かれ、「一銭たりとも払うつもりはない」と息巻いた。

それを聞いた担当者、「実はあなたは私が高校生だったときの英語の先生でお世話になった。レッカー代は私の一存ではなんともできないが、駐禁のほうが知り合いの警官が見逃すと言ったら払わなくてもいいから」と、知り合いの警察官に電話をしてくれた。

やって来た警察官に、担当者が「かくかくしかじかで、この人は僕の高校の恩師なんだけど罰金、なんとかならない？」と言ったところ、「勿論！だって彼女は僕の英語の先生でもあったんだから！しかも僕は彼女の授業が大好きだったんだ！」

こんな風に融通が利いてしまうあたり、クロアチアだけ？他の国はどうなんでしょう？