最近は引きこもりやロスジェネのニュースが多い気がします。
そして会社など周囲では結婚したり赤ちゃんが生まれたりと明るいニュースが続く。
"普通の人生"を歩むって難しいことだなと感じるのです。
自分が、いつどこで社会に出られなくなったり生活費を稼げなくなるか、わかりません。
私にとって、人生とは、半永久的に続く太平洋のように広い薄氷の上を一人で歩いているようなものです。
就職先がないまま大学を卒業して就労移行に通っていた2017年、
ある日、年上の知人に言われた言葉が忘れられません。
「でも今って売り手市場でしょ、選ばなければ就職できるんでしょ?」
一次面接を一度も通過せず何十社も受けた身には堪える言葉です。
しかも、その知人は派遣社員の経験しかなく、今や夫に守られる可愛い奥様なので、
余計に悔しかったです。
私は下記のような言葉が嫌いです。
「選ばなければ就職できる」「選ばなければ結婚相手は見つかる」
「結婚したんなら早く子供を作らないと(ただし健常児しか想定していない)」
「(自分の子に対し)高卒とか専門とか私大とかあり得ない。良いとこの国立大しか認めない」
こういうことを言う人に限ってその出来事で大きな苦労をしなかったことが多い。
しかし人には人なりの下手なことや苦労、不運があります。
自分の中の"当たり前"が相手には"苦労して達成できること"や"したくないこと"かもしれないし、
自分が実現した"当たり前"が実は周囲の支えで叶ったことかもしれないのです。
…生活に困らない程度のIQとEQを身につけ学校生活で心を病まずに卒業、
学校を出て滞りなく就職、心を病まずに賃金をコンスタントに得る、
毎日食事がある、住む家がある、
良き異性と出会い婚姻届を出す、五体満足の子を授かる、
子が学校生活で躓かずに無事に職を得て巣立つ、
両親が老いても心身しっかりしている。…
…どれも当たり前のことではありません。全てが奇跡です。
もし全てが叶った人生なら、その人は何か大きな力に守られているのではないでしょうか。