テーマ:お勧めの本(7400)
カテゴリ:読書について
日本でこの本の翻訳が初めて出版されたのが1997年。
本の内容に感動したかつてのパートナーが、アメリカの著者に電子メールを出した。 「あなたの本に非常に感銘を受けました。ぜひ日本でもあなたの主催するグループのワークショップをやってみたいのです。一度訪問したいと思います。」 つたない英文だった―しかし何と著者から返事が来た。 「あなたの企画には興味があります。日本にもとても関心を持っています。準備ができたらまた連絡を下さい。」 当時まだ日本ではインターネットのサービスが始まったばかり。 まさか海の向こうの、それも一度も面識のない人から本当に返事が来るなんて。 しかも、Welcomeとのこと。 It's exciting! 「一緒にアメリカに行ってワークショップに参加しよう。生まれたばかりの娘も連れて。」 アメリカでのスローライフを夢見た、ひとときの幸せな時間だった。 当時の彼はうつ病を患い会社を休職、やがて退職。そして転職。 型にはまったサラリーマン生活に辟易としていた時期だった。 しかし時は流れ、彼はまたビジネス戦士に戻っていった。 そしてとうとう「夢」は実現することなく、私たちは、別れた。 いったいあの時一緒に見た「夢」は何だったのか。 ただ、病いで弱った彼の心が、何かにすがりたくて生み出したつかの間の「幻」? 今でも、当時彼が通院していた精神科のロビーの本棚にこの本が置いてある。 「先生。この本とてもいいですよ。ぜひ読んで下さい。」 主治医に熱心に勧めていた彼の少年のような表情が、遠い記憶として今も残る。 一冊の本、時として人生の光と影を映し出す「鏡」・・・ タイムシフティング~無限の時間を創り出す~ ステファン・レクトシャッフェン著/高瀬素子訳 出版社:日本放送出版協会 1997年5月発行 単行本:ISBN:414080310X ※たぶんどこの書店でも在庫がありません。 図書館かAmazonユーズドで探してみて下さい。楽天フリマにもあるようです。 著者 Stephan Rechtschaffen, M.D. のワークショップ・グループ「Omega」 http://www.eomega.org/omega/faculty/viewProfile/4f342a2448f5f26e22f00e5eaea165f5/(著者紹介のページ) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年08月03日 02時14分47秒
コメント(0) | コメントを書く
[読書について] カテゴリの最新記事
|
|