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LUKEの日記

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2008年11月27日
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カテゴリ:読書について
「おねえさんになったの」の仕事をしてから、
また、市民活動として横浜市立図書館の応援をするようになってから、
本を声に出して「読む・聞く」ということを
かなり意識するようになりました。

図書館関係では「ブックスタート」「ブックトーク」といった催しが
各地で行われています。

図書館や書店に並んでいるたくさんの本の中で
自力で本を選び出すというのは結構むずかしいものです。
だから、本選びの専門家である司書などが良書を選び紹介する。
とってもいい企画だと思います。

これらの企画でよいことは「聞く」ということ。
「文字を読む」のではなく「お話しを聞く」。

人間の歴史の中で身につけた言語活動は
文字よりも先に声の「ことば」から始まりました。
文字は歴史上ごく最近使い始めたツールで、まだ慣れていないのです。
そんなことを、NHKスペシャル「病の起源~識字障害~」という
番組で知りました。

だから、子どもたちにお話しを聞かせるということは、
人間の言語活動を身につけさせるには、ごく自然な方法なのです。

今回の翻訳絵本でも、声に出して読むことを編集の方に勧められ、
それが、より深い原作の理解につながりました。

また、自分が訳したことばを声に出して読むことで、
ことばのリズム、音の印象やつながりのよしあしが見えてきて、
文字で見ただけでは分からない、見えない「間」のようなものも
入れ込めた気がします。

本書のPRチラシ(PDF)に訳者からのメッセージを書いたのでご紹介します。

訳文が完成間近になったころ、声に出して
読んでみました。
そのうちに急に涙があふれてきて、
読めなくなってしまいました。
幼いころ、おとうとが生まれたとき感じたことが、
昨日のようによみがえってきたからです。
おねえさんになったばかりの
小さなお子さまはもちろん、
すべての世代の“おねえさん”に、愛を注いでくれる
あったかい本です。(翻訳者 溝井正美)


うそじゃないんですよ(笑)
いまでも、手元にある本を読み返すと、
涙がにじんでくる時があります。
どこでLukeが泣けてくるかは、実際に読んでみて下さい。
もしかしたら、人によって泣けるところは違うかも。

人の体験は、ことばによって記憶されている。
その記憶が音となって再現された時、
強烈にその記憶の時空に引き戻される。
同時に、その場面さえ視覚的に再現されてくる。

「おねえさんになったの」
読んで下さった皆さんの「こころの旅」をさせてくれる本に
なってくれたらいいなと願っています。





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最終更新日  2008年11月28日 00時53分14秒
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