男はつらいよ。とソナタ第2楽章。
恩師に、まあ聖子ちゃん!と怒られるかもしれない。とちょっとびくびくで書きますが、高校生の時、モーツァルトやハイドン、ベートーヴェンなどの2楽章が、どんなに美しいか、隣で恩師が弾いて下さっている横で、2楽章眠くなる…。1楽章や3楽章の方が早くてかっこいいのに。なんて思っていたものです。同じような時期に、両親が「男はつらいよ」の寅さんの映画を見ていて、なんて、つまらない映画が好きなの?どこが面白いかさっぱり判らない。とやはり思っていました。そして、20代に入ると2楽章ほど、美しい音楽はない。声楽を習って大学に行き、ますます2楽章のよさが、身にしみるようになりました。心が癒されます。30代。この所WOWOWで男はつらいよ。一挙放送というのをやっていて、まるまる1作も見る時間はないのですが、でも端々に寅さんって、本当に面白い男だな。と感じております。自由に、日本全国ふらりふらり仕事をして、この生き方はもしかしたら、安定とは程遠いけど最高の生き方なんじゃないか。と思い始めました。現代人にとっては真似できない生き方かもしれませんが。人生なんて、なんとかなるさ。と寅さんが言っているようで、このくらいの気持ちで日々過ごせたらな。とこの作品の良さに気付き始めました。歳を取ると言う事は、悪い事ではないな。味わいを感じて歳を重ねたいと思います。