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カテゴリ:日常
北海道では函館は今日が七夕だが、その他のところではほとんどが8月7日が七夕だ。以前の北海道は暑いのは7月末から8月にかけての1週間くらいで、まだこの時期は肌寒いほどだった。丁度今年はここ数日気温が低く、かつての北海道を思い出させる。けれど、ここ十数年は年平均気温が上がり、内地の蒸し暑さと大して変わらない夏が続いている。去年などは拷問のような猛暑だった。観光客が「避暑に来たのに、これじゃ向こうの方がまだましだわ」と嘆いていた。
なので、今この時期が七夕と言われても飾りもないし、浴衣にはちょっと早いし、ピンとこない。8月7日は丁度亡き父の誕生日でもあるので何となく思い出深い。私の住んでいた地域では昼に柳の木に家族とともに七夕飾りを飾り、夜になると子供達が集まって提灯を持ち、「ろうそく出~せ、出~せよ。出さなきゃかっちゃくぞ。おまけに噛みつくぞ」と言いながら各家庭を回り、ろうそくやお菓子などをもらって歩く。そして花火などをやって楽しむのだ。 小学生の頃は炭坑町の高台にある炭坑住宅の長屋に暮らしていた。車もまだ少ないから空気も今よりずっときれいだったし、明かりも少ないから星空は本当に綺麗で、流れ星は晴れていればいつも見えていた。もちろん天の川も頭上にいつも輝いていて、新月の晴れた気温の低い日は息を飲むほど美しかった。いつまでも飽きることなく夜空を見上げていたものである。自分達が宇宙の中にいることを実感できる時間だった。 伝説では年に一度天の川を超えて織り姫と彦星が出会うとき。大人になってからは七夕を楽しむと言うこともないが、東京の彼女と遠距離で付き合っていた頃、七夕に合わせて会いに行ったこともあった。私はそういう物語を大切にしたい。次にそういう物語を誰かとともに紡いでいけるのはいつの日になるだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/07/07 07:54:58 PM
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