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LOGOS OF LUPRIA

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hide@GOGO'S@ Re:第15回YOSAKOIソーラン祭り 開幕へ(06/06) 今年は踊り子だったのですね。大通で衣装…
松田@ ランキングサイトご参加のお願い 突然のコメントで失礼いたします。 携帯…
santa7188@ Re:言葉を超えて伝えるもの 「エア」(02/24) おはよー真・キクト伝説読むの大変なので…
santa7188@ Re:第15回YOSAKOIソーラン祭り 開幕へ(06/06) こんばんはーYOSAKOIソーラン祭り始っての…

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2005/08/06
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カテゴリ:舞台&YOSAKOI
 糖鎖の講演会が終わると急いで家に戻って仕度をし、すぐさま伊達市に向かって走る。今日は伊達市最大のお祭り伊達武者祭りのなかでも最も盛り上がる「伊達武者山車 炎の陣」があるのだ。それに私もかつて在籍して踊っていた「北の湘南だて」が「伊達粋志連」の巨大太鼓山車とともに参加する。パレードの開始は7時からなのだが、家を出たのは5時半。間に合うのか・・・
 この伊達武者山車のパレードは伊達駅前から市役所までの1.5キロを踊り歩くもので、総演舞回数はおそらく15回を超える。YOSAKOIソーランの6月本祭の大通りパレードでも5回連続である。このパレードでもほとんどの踊り子が体力の限界に挑戦するのだが、伊達武者はその3倍以上も踊り続けるのだ。
 実は私自身も一昨年参加しているのだが、とても全部は踊りきることができなかった。もとより手抜きのできない性格なので、見せる以上は気の抜いた踊りができないのだ。途中何度か抜けながらやっと最後まで辿り着いたが、最後はもう精神力だけである。それでも辛い表情は見せたくはない。
 
 さて何とか伊達市内に入って車の止められるところを必死で探し、大急ぎで駅前へ走る。もうほとんどの山車は出発したあとだった。人混みの中を追いかけるしかないかと思っていたとき、目の前の山車の陰に見慣れた伊達の衣装が見えた。間に合ったのだ。ちょうど出発直前だった。
 あえて少し離れて彼らが踊りスタートの位置に着くのを待つ。誰かが私の姿を見つけた。すぐにみんなに伝播して飛び上がって手を振ってくれた。私自身も経験があるが遠くから知っている顔が見に来てくれると本当に嬉しいし、気合いの入り方も違うものだ。出発直前に意気を高めてやりたかった。
 前を行く山車は直径3メートルもの巨大太鼓を乗せ、その上に若く美しい女の子達が前後に3人ずつ座って上からバチを叩く。その他にも一人乗りの大太鼓もあり、巨大太鼓は下から男衆もふんどしさらし姿でバチを叩き込む。凄い音と迫力なのだ。そして大太鼓に乗る女の子達も揃いのさらし姿で両肩を出してスポットライトを浴びる。まさに祭りの華。その姿は本当に美しい。
 この山車行列では十数隊の山車があるが、どこもみんな複数種類の踊りを用意している。北の湘南だても今年の「天想地包(天の想い地包む)」の他に、美空ひばりの「お祭りマンボ」、北島三郎の「祭り」、さらに伊藤多喜夫の「タキオソーラン」を用意していた。もちろん全ての振り付けがオリジナルである。
 1.5キロの沿道にはほとんど途切れなく観客がいる。北だては元々が踊りのチームだからもちろん踊りを見せることに関しては突出して優れている。特に今年の「天想地包」を踊ると周囲から「凄いね」という声とどよめきが起きる。この観客の眼差しがあるからこれだけハードなパレードでも踊りきることができるのだ。
 私はあろうことか肝心のフィルムを忘れてしまい、カメラの中にセットしてきた24枚撮りが一本だけ。最初はこれで収めようと思ったが、やはり輝いている表情を見ていると撮りたくて仕方がない。慌てて近くのコンビニに入ったらやはり地方都市なので、信じられないほど品物がない。フィルムはどうにかあったが全部ISO100で、この夜間に動きのある被写体をズームで撮るのには無理がある。仕方なくさらに先に走るとローソンがあった。さすが全国展開のコンビニである。オリジナル(メーカーはコダック)のフィルムが置いてあり、ISO800もあった。
 年に一度の晴れ舞台。少しでも輝いた姿を残してあげたい。私は表情しか狙わない。踊っているときの写真というのはなかなかないもので、あっても団体の一部として写っているものがほとんど、私はその人の本当に輝いた一瞬を残して想い出として渡してあげたいのだ。
 ただ歩いていても苦しいほど蒸し暑い中で、やがてついにパレードの最後の踊りは終わった。どの顔にも充足感がある。夏の日の大きな輝きは今終わった。

 私は少し離れて見つめていた。気持ちは複雑だった。私は今あの輪の中に入っても同じ喜びを共有することはできない。さまざまな想いの中で、やはり最後にみんなと言葉を交わすことなくそのまま去ることにした。写真が撮れただけでも良かった。その輝く晴れ舞台を見ることができただけでも良かった。光を追い続けることはできないのだ。





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Last updated  2005/08/07 07:34:40 PM
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