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テーマ:ニュース(100207)
カテゴリ:世界情勢
アメリカで3州に渡って非常事態宣言が出され、100万人が非難したという猛烈なハリケーン「カトリーナ」は100人以上の死者を出し、これからさらに死者が爆発的に増える可能性が高い。ジャズの街ニューオリンズはもともと海水面より低く、堤防が決壊した為に街の8割以上が水没し、壊滅的状態となった。今なお水位が上昇している地区もあり、略奪なども起こっていて、惨憺たる様相を呈している。
電気やガス、通信網や主要道路もズタズタに寸断され、支払われる保険料だけで史上最大になると思われ、復興の目処はまるで立たない。保険にも入れない貧しい市民は、生きていく希望も見失ってしまったのではないか。 ここのところ、アメリカでは巨大なハリケーンや大規模な竜巻などの被害が増えている。日本でも昨年の台風被害は深刻なもので、10個もの台風が上陸した年でもあった。北海道でも今まで誰も経験したことのない猛烈な暴風が各地で森をなぎ倒した。今年も台風被害はまだまだ増えそうな状況だ。 台風の発生メカニズムは詳しいことはわかっていないのだが、近年巨大台風が増えているのは、地球温暖化と密接な呼応関係があるものと思われる。海水温の上昇が一つの原因となり、水蒸気の蒸発が多くなると台風は発生しやすくなるのだ。 また今年のように夜間と日中の気温差がなく常に蒸し暑いのは、高温により海水が蒸発して雲が発生しやすくなり、夜間の放射冷却現象を封じ込めてしまっている事による。つまり、雲で蓋をして保温している状態である。これは台風の勢力を加速させる。 台風のエネルギー源は海水から供給される水蒸気が凝結して雲粒になる時放出される熱であり、その後台風が発達するためには移動する海水温が約28度以上であることが条件である。平均的な台風のエネルギーは、広島・長崎に投下された原子爆弾の10万個分に相当するといわれている。 台風は陸上に上陸すればその摩擦でエネルギーが失われるのと、水蒸気の供給がなくなる為に急速に衰弱期に入る。また、当然海水温が低い地域に来れば水蒸気の供給も少ないので弱るわけである。しかし、気候自体が北上していることにより、日本は亜熱帯化しつつあり、北海道にも数多くの台風が勢力を保ったまま上陸してくる事態になった。 今後世界各地で確実に台風は数多く、そして今までになく強力なものになっていく可能性がある。その被害は国家そのものを疲弊させるほどに巨大なものとなり、その時初めて温暖化阻止がどれほど重要な問題であったかを知るだろう。アメリカなどは温暖化問題に非常に鈍感で、国民の大半はいまだ温暖化問題を知らないか興味がない状態にある。目先のことは大切だが、遠くを見ていないとその危機が目前に来た時は手遅れになる。目先の経済対策を優先し続けて、改革を阻止する族議員が利権の絡む要望ばかりを大切にして人気取りをしているうちに、700数十兆円の借金を抱えて破産寸前にある今の日本の政治経済状態もよく似ている。 台風のうちはまだいい。これが全世界的な気象大変動に繋がる可能性もある。地球は過去にもそういう経験があることをどれだけの人が真剣に考えているだろうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/08/31 12:58:58 PM
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