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カテゴリ:イスタンブール日々新たなり
【11月19日・火曜日】 うちの近所のアイシェンさん宅に、9月30日からホームステイしていたケン君が、新しい引越し先に移るので、私に別れを告げに来た。 もともと荷物はリュックと学校の本の入った袋1つという簡単なものだったので、トルコ語学校から戻ってほどなく「今日でこの家を出て行きます」と告げたらしい。 アイシェンさんは、「家賃をもっと引くから出て行かないで」とか、「食事はもっといろいろ作るから思いとどまって」とか言って、ドアの前に立ちはだかったらしいが、ケン君は「この間から決めていたことですから・・・」と、きっぱり言って出て来てしまったと言う。 それにケン君は「この件については僕の一存で、加瀬さんとは関係ありませんから」と私に迷惑がかからないよう、アイシェンさんに言い添えてきたのだそうだ。ありがとう。 しかし呆れた。家賃500リラとは別に300リラ(約1万5千円)の食費を取りながら、朝は寝ていて朝食の支度はしてやらないわ、夜は大鍋に1週間分、10日分もアメリカン・サラダを作り、それを毎日毎日主食として食べさせて、臭くなったらマヨネーズをこてこて掛けてごまかして食べさせようとし、自分と息子は我慢できずに外食しに出かけてしまう、などと、彼女のしたことは、人間のすることではない。断じてない! 遠慮するケン君を無理に座らせ、オランダの浩子さんからいただいた日本蕎麦を急いで煮て、海老のいっぱい入ったかき揚げを幾つも載せ、餞別のつもりで食べて行って貰った。 短い間でもコムシュ(近所の人)となったケン君。また会いましょうね。 海老がいっぱい入った豪華かき揚げ、失敗から生まれたご馳走。 彼の行き先は、もちろん私が手配したものである。いつも双方にとっていいように、とのコンセプトで、あちらへ頼んだりこちらへお願いしたりして決めている。 温かい家庭料理と専用に使える部屋が欲しかったケン君を、空いた部屋を貸していくらかでも稼ぎたかったアイシェンさんに紹介したのも、そういう観点からである。 しかし、アイシェンさんは、ケン君と私を大きく裏切って、私には恥をかかせ、ケン君には悔しい思いをさせたのだ。もう、彼女は濡れ手で粟を掴むような思いは出来ないし、私も決して誰のことも紹介しない。第一友達である必要もない。 欲の皮が突っ張り過ぎるとむしろ損をする、と言うことに気がつかない愚かな人。 まさかもう私に『下宿人を探して』とは言えないだろうけど、あの人もニワトリみたいに3歩歩くと忘れる可能性が・・・ もしも、恥知らずにも「誰かいないか」などと言ってきたら、私だって思い切りスマッシュを決めてやるからね、覚悟せよっ! お知らせ ◎※△ 海泡石(リュレタシュ)がネットで買えます! イスタンブール唯一の海泡石アトリエ、シナン・ウスタの作品がついにネットで購入出来るようになりました。追々品数も増やしていくとのことです。ぜひご覧ください。 ネットショップ 「リュレタシュ」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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