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カテゴリ:イスタンブールで人と会う
【4月3日・月曜日】 3月26日夜に9泊10日の予定で、イスタンブールに到着したロンドン在住の友人由加さんが、29日のメフテル・コンサート観賞の日に、初対面を果たしたFacebook友達・後藤香織さんを、今月1日、2日で後藤さんが滞在中のイズミール県ベルガマ市を訪問、明日の朝11時に出発の便で帰国するので、最後の夕食を共にしよう、と話し合っていた。 由加さんは昼間電話をかけて来て、荷作りを済ませたら夕方からタキシム広場あたりまで、携帯電話をお届けがてらこちらから伺います、と言ったが、私はウスキュダルにもう一つ別な用事を作って、自分の方から出かけていくので、ウスキュダル~エミニョニュ航路の船着き場の前で会いましょう、と言った。 今回、由加さんはロンドンにいるうち、ネット予約ページでアジア側の広さも値段も手ごろなアパート・ホテルを気に入り、即刻契約したのだそうだが、住所からは現実にその場所がどこにあるのかは分からないことが多い。 実際、由加さんの今回滞在したホテルは、カドゥキョイの船着き場からメトロに乗り、4つ5つ先の駅まで行き、そこからまたバスかタクシーを利用しないと行かれない地区らしい。タキシム広場まで携帯電話を返しに来るには気の毒な距離だった。 私はウスキュダルのアフメットさんが3月半ば過ぎに左わき腹の辺りのヘルニアを手術し、傷口の抜糸も近づいているので、天気が良ければ船着き場あたりまでバスで出て海辺の空気を吸いに行ったりしている、と聞いていたので、今日は天気もいいし電話をしてみた。 いつも私の留守に猫の世話をしてくれたり、何かと私を気遣ってくれるのに、そう言う一大事にお見舞いにも行かなくては申し訳ないと思っていたので、由加さんと出会う30分前に会うことにしたのだった。 5時少し過ぎにトラムワイのトプハーネ駅まで歩こうと家を出た。ブラック・ウスタが店の前にいたので、以前と変わりなく挨拶したら向こうも笑顔を見せ、そのあときびきび歩き、10分ちょっとでトプハーネ駅前の交差点に出たが、ちょうど進入して来た電車には赤信号で渡れず逃してしまった。しかし、まだ時間的には多少余裕がある。 たしか、エミニョニュからは5時50分発のウスキュダル行き連絡船があったはず。次の電車でもそれに間に合うだろうと思った。今日は海も穏やかで温かい一日だった。アフメットさんに電車に乗った時連絡を入れたら、もう船着き場の出口に来ている、とのことだった。 次の電車で、カラキョイ、エミニョニュと二つ目にはもう降りるのだが、エミニョニュ駅に着く前、ガラタ橋の上を通過するときにちょうど連絡船が接岸しようとしているのが見えた。楽勝、楽勝、余裕しゃくしゃく、いつもぎりぎりでヒーヒーしながら走り回る私には珍しく、今日はいい具合にプログラムが進んでいる。 6時5分過ぎにほぼ満員に近い船を下りた。アフメットさんが下りた人々の出口の前に立っていた。国民投票の日が近いため、各党が船着き場の前の歩道を占拠、大音響で党の応援歌を流し、宣伝している。 ウスキュダルの港もけっこう大きいので、日当たりのいい松林の前にある、民営の連絡船乗り場のカフェまで歩いて、そこに座ることにした。アフメットさんはすぐチャイを運んで来た。そして横長のケーキの箱の入った袋の一つを私に「誕生日のお祝いです」と渡してくれた。 政治の話大好きの彼と20分ほど話をしているうちに6時半を過ぎたので、私は由加さんに電話して見た。由加さんの声より先に国民投票の宣伝隊の大音響が聞こえてきた。 「もしもし、あ、いま船着き場の前にいるんでしょ。じゃあ、2~3分ですぐ行くわ」 私が立ち上がると、アフメットさんは「これはタマオと6匹の猫達にお土産を買ってやって下さい」と小さく折り畳んでティッシュで包んだものをケーキの脇にねじ込んで持たせてくれた。猫への支援は本当に有難い。 3月初め、10キロ入りの砂袋が15リラからいきなり20リラ、5リラの缶詰が7リラ、15キロ入りキャットフードも110リラだったのが、130リラ。猫用品だけではない、トルコ全土で、特にイスタンブールでは、なにもかも目下凄い物価上昇中なのである。 アフメットさんに「由加さんに紹介しましょうか?」と言うと、「外国から来た人が帰る前の慌ただしいときに、紹介して貰うのはかえって先方に失礼ですから、私はこれで・・・」とさっさと人ごみに消えて行った。 ハムシ(カタクチイワシ)のフライ、イカのフリッター、エビの土鍋 由加さん。イギリスも海に囲まれていても魚料理はトルコほど豊富ではないそうです。 由加さんもウスキュダルの人の多さと賑やかさに驚いている。歩いてすぐのバルック・パザール(魚市場)の中にあるレストランに行った。店先は魚屋で、奥に入るとすっきりした食堂になっており、二階も広く清潔だった。 私は家を出るときカメラを忘れまいと、ショルダーバッグの脇に置いていたのに、いざ出るとき、バッグに入れるのを忘れてしまったので、由加さんの撮影した何枚かを借りてここに載せるが、どれもさっぱりとして美味しく頂いた。 注文の品を仲良く半分ずつ食べながら、次回への展望とか、いずれ事業展開を考えるならやはり地の利は大切、ヨーロッパ側でも現在はホテル代なども大きくディスカウントしているので、そういう状況も上手に利用し、どこに出るにも便利な地域に本拠地を定めてリサーチを進めた方が、総合的な面で得だと思う、と言うような観点から話もした。 今後どのくらい私が由加さんのお役に立てるかはわからないが、細く長くいい友達でいたいですね、と互いに思っていることは間違いなく、また夏には会えそうなので楽しみに待っていますからね、と告げた。会計は「ここまで来て頂いたし、お誕生日のお祝いもかねて私に任せて下さいね」と由加さんが。ありがとう、ご馳走さまでした。 食後バスでカドゥキョイに移動、広大なバス・ターミナルを2人で走り回って、由加さんの乗るバスをやっと見つけ、抱き合って別れた後、私はこの頃いつもそうするように、ドルムシュでタキシム広場に戻ってきたのだった。 家に着いたら、もう由加さんが食堂での写真を送ってくれていた。私も、朝食に由加さんのお土産の豚肉で揚げた一口カツの写真を送り、謝意を表した。朝から贅沢をさせて貰った。由加さん、また会う日までさようなら。 朝からポークの一口カツ・・・ご馳走さまでした~ 量が多いので半分弱を昼に食べました。← 言い訳っぽい? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017年04月09日 15時04分11秒
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