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Manachan's World-東京下町日記

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2009年06月03日
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転職して、3日が経ちました。

まだ、引継ぎを受けている最中ですが、一応、役のつくポジションなので、立場上、残業とか物品購入、稟議書など、いろんなハンコを押さなくてはならないようです。

まだ3日目で、業務が分かるわけはないので、今のところは「めくら判」しか押せないわけですが・・・でもまあ、ハンコ押すたびに、一つ一つ、業務背景を理解していけば、いずれは、仕事が分かった上でハンコが押せるようになるのかなあ、と思っています。

あと、チームメンバーを含む、いろんな方々から、ボスとか上司とか、祭り上げられたりすることもあります。そういう社風なのだと、頭で理解しつつも、少しだけ戸惑っています。

「ま、やだー、ボスだなんて、そんな柄じゃありませんよー」と言いたくなる・・・。




日本や中国など、東アジアの職場では、どうしても、上下関係を意識するところがあります。垂直的な上下関係がないと、いまいち、しっくりいかないと感じる、そんな文化風土なのだ思います。

でも、西洋文化圏で働いた経験が長い私は、つまるところ、職種に上も下もないという感覚を持っています。

もちろん、大きな組織になれば、ある程度のヒエラルキー(階層構造)が必要になってきます。ヒエラルキーの上の階層の人間に、大きな権限と責任を持たせ、下の階層の人間との指示・報告の仕組みをつくる・・・これは、洋の東西を問わず、共通です。

ですが西洋文化圏の、特にホワイトカラーの職場では、組織の上下の関係を、あまり意識しないでも済むんですね。イメージとしてはこんな感じかな。

・チーム内で大きな権限と責任を負わされている、「マネジャー」という職種がある。

・他方、「プログラマー」とか「ビジネスアナリスト」、「アーキテクト」みたいな各種の専門的職種がある。彼らはチーム運営の都合上、マネジャーに「報告」(レポート)するけれども、お互い、別の種類の専門的職業と考えており、「上司」、「部下」という感覚はあまりない。



良い、悪いは別として、組織や人々の関係にも、どうしても「お国柄」が出てしまうものですね。私も、日本の文化のなかで働く以上、日本人の持つ組織観や、上司・部下という感覚を常に意識しながら、適切に行動していきたいと思います。




それらを踏まえたうえで、私はどんな上司になりたいのか?

「上司のために、メンバーが働くのではなく、メンバーのために、上司が働く」

「メンバーを成功させるために、上司が手助けをする」



私は、上司は偉そうにすべきではないと思います。むしろ、メンバーの皆さんに食わせてもらっている分、謙虚にすべきと思います。

というのも、仕事の成果物や有形無形のサービスといった、「価値」をつくる源泉になるものは、メンバー各自の労働なのですね。

一方、上司は、メンバーのつくった「価値」を、組織の方針に合わせて適切に方向づけたり、マネジメントやお客さんに分かりやすく説明したり、あるいはメンバーが「価値」を作り出しやすいような環境を整えたりする・・・みたいなことを仕事にしているため、自分自身の労働が「価値」の源泉となることは、あまりありません。

「寄生虫」とは言わないけど、でも、メンバーの労働成果に依存して仕事している点では、「食わせてもらっている」と言って差し支えないのでしょう。私自身、かつてプログラマーやサポートエンジニアとして、十年ほどの間、何人もの上司を「食わせて」きたので、余計そう思います。

自分の拠って立つところが、メンバーの労働成果である以上、賢い上司は、いかにして、成果を最大、最高にするかに、腐心するわけですね。

その成功の鍵を握るのが、「動機づけ」でしょう。おおよそ、人間の労働動機のなかで最良のものは、「この仕事で、自分が成功したいという意欲」だと思います。その意欲をいかに引き出し、適度なプレッシャーを与えつつ励まし、自分の持つ組織上の権限やリソースを使って、いかに効果的にサポートしていくか・・・それが、上司の腕の見せ所なのだと思います

もちろん、現実にはうまくいかないことも多いけど、私はできるだけ、そんな上司でありたいと思っています。





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最終更新日  2009年06月03日 23時41分00秒
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