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カテゴリ:東京下町の暮らし
関西、四国、九州など、西日本の人は、「関東では皆、東京弁(標準語)をしゃべる」と思っている人が多いかもしれません。
でも、そんなことはありません。関東地方には、東京に近いのに強烈に訛っている地域が、いくつかあります。 特に、訛りが強いとされるのが、北関東にある栃木県と茨城県・・・関東圏では、「東京弁(標準語)を基準に考えた時、それと違って聞こえる」方言ほど、「訛っている」と認識されます。 (※ちなみに群馬県も北関東ですが、なぜか言葉が東京と比較的近いため、訛っているとはあまり言われません。) 近年の、「方言漫才」、「訛ドル」ブームにも後押しされ、栃木弁を使う「U字工事」や、茨城弁の「赤プル」(赤いプルトニウム)など、お国言葉を武器にした芸人も世に出てきていますが、これも、栃木や茨城の方言が、東京と明らかに違って聞こえることを上手に利用した例ですね。 栃木弁と茨城弁は、よく似ていますが、地域による違いもあります。私にとって身近なのは、茨城弁の方です。 私の生まれ育った街は、千葉県柏市で、ここは東京弁(標準語)エリアに属しますが、茨城方面から、日々、買い物客が押し寄せる街でもあります。また茨城からの転入者も多く、学校の担任の先生が茨城弁丸出しだったりすることも、時々あります。 自分はそんな環境で育ったので、一般には難しいとされる(?)茨城弁のヒアリング能力は、平均的な千葉県人、東京都民よりは多少高いと思われます。耳が慣れている分、茨城弁の口真似も、ある程度はできます。もっとも、それを「茨城弁ネイティブ」の方々にお聞かせするのは、恥ずかしいですが、・・・ 茨城弁には、「ごじゃっぺ」、「でれすけ」、「青なじみ」、「けつめど」など、独特の語彙も多い(※多くは栃木弁と共通)ですが、この方言の最大の特徴は、何といってもイントネーション。東京弁話者でも、次のように話せば、何となく茨城弁っぽく聞こえてしまうものです。 「茨城弁っぽく話すコツ」 ・言葉に抑揚をつけず、平板な(棒読み調)のアクセントで、とにかく早口でしゃべる ・語尾は尻上がりに発音する ・濁音を多く使う ・敬語、丁寧語を使わない で、数ヶ月前、私は娘ソフィア(5歳)に、茨城弁の口真似で、 「おめ、歯磨かねえと、虫歯になっがんな」 みたなことを言ったら、これが、ものすごくツボにはまったようで、大爆笑。最近では、 「パパ、茨城弁やって!お願い、お願い!!」 とせがまれるようになりました。東京弁環境で育った子供にとって、茨城弁というのは、相当面白く聞こえるようです。こちらは真面目なこと言ってるのに・・・。 いま、ソフィアはオーストラリアの、妻の実家に居て、私は毎日、国際電話しているのですが、そこでも、「茨城弁やって!やって!」と頼まれる始末。国際電話してまで、茨城弁の口真似するのも、ちょっとねえ・・・。 私は、たまたま茨城弁が多く聞こえる環境で育っただけで、「茨城動戦士ガンダム」みたいに、茨城弁がすらすら出てくるネイティブじゃあない。だから、茨城弁でしゃべれと言われても、困っちゃうんだよなあ。 ちなみに、ソフィアは東京の幼稚園で、時々、仲の良い友達に茨城弁の口真似したりして遊んでいるようですが、オーストラリアでは全くやらないそうで・・・そりゃまあ、茨城弁で言っても通じないもんなあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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